■上野樹里の完璧な役作り

 続いては、上野樹里が演じたドラマシリーズ『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)の野田恵が、10.7%の得票率で第2位にランクイン。原作は女性漫画誌『Kiss』(講談社)にて2001年から2010年まで連載された二ノ宮知子氏による同名漫画で、アニメ化もされた人気作品。上野は部屋は汚くズボラだが、天真爛漫でピアノの才能も秘めた“のだめ”こと野田恵を演じた。さまざまな奇声や奇行から玉木宏演じる千秋真一に“変態”と称された上野の“のだめ”は、多くの人に元気と笑いを届けてくれた。

 アンケートでは、その役作りのすばらしさに、「口調やしぐさ、ゆるいかんじがピッタリだった」(35歳・女性)、「本当にのだめだと思いました」(44歳・女性)、「マンガからの違和感がない」(44歳・女性)といった感激の声が多く寄せられていた。

■『逃げ恥』の新垣結衣が1位に

 そして栄えある1位は、2016年に社会現象を起こしたテレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)で新垣結衣が演じた森山みくり。得票率は15.7%で、2位と5ポイントの差をつけた。原作は、人気に応えての再開をあわせて2012年から2020年まで『Kiss』(講談社)で連載されていた海野つなみ氏の同名漫画だ。新垣は真面目でちょっと妄想癖がある森山みくりを熱演。エンディングで「恋ダンス」を踊る彼女に、心を奪われたという人もいるのではないだろうか。

「表情で会話している電車の中でのシーンが印象的」(37歳・女性)、「小賢しいと言われた主人公を、かわいらしく演じていた」(34歳・女性)といったキャラクターの魅力に関するコメントはもちろん、「ガッキーの魅力がとにかく200%引き出されていた」(35歳・女性)という新垣自身の役者としての魅力について触れたコメントも多く寄せられていた。また「みくりというキャラクターが新垣結衣さんのおかげですごく魅力的になったと思う」(38歳・女性)、「原作も知っていますが、原作よりもかわいいと思える実写は初めて」(39歳・女性)と原作ファンをも、うならせたであろうコメントも複数見られた。

 4位以降には、黒木華が演じた2019年のドラマ『凪のお暇』(TBS系)の大島凪や、上白石萌音が演じた2020年のドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)の佐倉七瀬などがランクイン。原作の雰囲気を大事にしながら、かつ役者の演技力や実写ならではの演出がうまくかけ合わさった作品は、より多くの人が楽しめるエンタメとなり、さらにその役者が出ている別の作品や原作漫画に触れるきっかけになるのかもしれない。

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