永岡智佳監督こだわりのST☆RISHソロ楽曲演出!『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ』齊藤一美プロデューサーインタビュー(第2回)の画像
『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ』

大ヒット上映中の『劇場版 うたのプリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ』は、多くのファンに夢と美しい音楽を届けるアイドルグループ・ST☆RISHが、全編ライブアニメーション&完全オリジナルで贈る至福の時間。本作に携わる齊藤一美プロデューサーへのインタビュー第2回は、ST☆RISHメンバーソロ楽曲の観どころを紹介します!

 

※ ※ ※

 

斎藤一美プロデューサーインタビュー第1回はこちら!

 

全てのカットにクリエーターのイマジネーションと愛が詰まっている

 

ーー前回は、映画制作の経緯やテーマについてお伺いしました。今回は、「音楽で世界を旅する」というテーマで作られた楽曲の演出についてお聞きします。まず、全員で歌う「マジLOVEスターリッシュツアーズ」ですが、ジェット機や紙飛行機を飛ばすといった、旅の出発を予感させる演出が素敵でしたね。

自分で担当しておいて言うのもなんですが、いま観てもまだ新しい発見があるんです。このカメラの動きの間に照明がこう変化しているんだとか、お客さんの動きがここに連動してるのかとか。全てのカットにクリエーター陣のイマジネーションと『うた☆プリ』愛が詰まっています。ジェット機から7人がそれぞれバラバラに降りて登場するというのは、永岡智佳監督のこだわりでした。一人で始まり、歌い踊りながらやがて7人になるさまを、1曲の中でじっくり描きたいんだと。

――個性豊かな7人が、最後に一つになってST☆RISHになるのですね。

そうですね。7人が集まってセンターステージでダンスをするシーンは、皆さんにも感慨深く観ていただけるのではないかなと思います。

 

ーー一十木音也の「Ok, Hello World!」は、UKロック調のサウンドに合わせた自由なカメラアングルがクールでした。最後の音也のピックの投げ方もカッコよかったです。

私も場面写真を見ていて驚いたのですが、ピックを飛ばす瞬間の音也の顔がカッコいいんですよね。“こんなにカッコいい顔をしていたのか!”という発見がありました。ギタープレイのモーションキャプチャーも時間をかけて撮っていますし、いつもと比べて凛々しい音也の表情を堪能できるのではないかと思います。
ピックって、軽くてなかなか遠くに飛ばないのですが、モーションキャプチャーを担当したギタリストやギター監修の方が、「こうやって投げれば、遠くまで飛ぶよ」と、プロ秘伝のピックの飛ばし方を教えてくださったんです。パフォーマンスも素晴らしいですし、観どころ満載になっていると思います。

 

ーー「Ready to be a Lady」は、神宮寺レンがアルゼンチンタンゴ風のダンスを踊る姿が美しかったです。

この楽曲は、制作途中で永岡監督が私たちに、「レンの表情がすごく良いので早く見せたいです」と報告してくださったことがあるんです。仕上がってみてなるほど、片時も目が離せなくて、この表情がレンのパフォーマンスのクオリティを格段に上げてくれたなと思いました。あとは衣裳ですね。オーバースカートの衣裳の細かい揺れ方を、CGチームがリアルに再現しているので、レンのダンスと衣裳が一体化したところを観てほしいです。個人的には、ソロ曲に入る直前に見せる自信に満ちた表情がとても好きです。

 

ーー愛島セシルの「トリッドラヴ」は、魔法を使った可愛らしいフライングと、セクシーな衣裳で踊るギャップがドキドキしてしまいますね。

セシルといえばファンタジックで優雅なイメージですが、今回の4つ打ちのダンサブルなナンバーでは、前半のキレのあるアラビアンテイストのダンスビートにあわせて、挑戦的ともいえる凛々しいパフォーマンスを見せてくれますよね。
一方で後半は、会場を大きなスケートリンクのように滑るように舞いながらさまざまな表情を見せてくれて、さすが正真正銘のプリンスだなと(笑)。また、これもCGチーム入魂の衣裳にも注目してほしいです! 透けていて、しなやかに揺れる素材にこだわっていますし、肌の露出も多いので、衣裳&ボディ&表情と、本当に余すところなく彼のパフォーマンスを楽しんでいただきたいです。

 

ーー聖川真斗の「Snow Ballade」では、スノードームがふわっと消える瞬間と、キャンドルの演出がエモーショナルでした。

真斗がスノードームの中で歌っていて、途中でドームが割れるのですが、ガラスのようにパリンと割れるのではなく、真斗の指先から温もりによってドームが溶けていくのを表現したいと監督がおっしゃっていました。ダンスなどの激しい動きがないぶん、表情や指先、セット、照明などすべてが繊細な演出になっています。この演出を観た後で、スタッフたちが口々に「いい曲だなぁ」と言っていたのですが、それは、きちんと曲を盛り立てている演出が作れたという証ですよね。キャンドルが点灯するタイミングや光の広がり方にも、クリエイター陣はすごくこだわっています。

 

ーー四ノ宮那月の「愛をボナペティ♪」は、カラフルでポップな演出が楽しいパフォーマンスでしたね。

この楽曲の演出は、スタッフ内ではとにかく“情報過多な振り付け曲”として有名でした(笑)。オシャレなフレンチポップソングで、曲中に着ぐるみや大量のスイーツといった情報がたくさん入ってきて、それが曲を映えさせているんです。おそらく那月が、「可愛いものをいっぱい詰め込みたいんです!」って打ち合わせで言ったんでしょうね。何より那月が幸せそうに歌って踊っていて、この曲でお客様とひとつになりたいんだという気持ちが伝わってきました。
実際の劇場での鑑賞はお客様に声を出していただくことができないので、那月の振り付けレクチャーの演出を入れておいてすごく良かったなと思いました。劇場で一緒に踊って、那月と幸せな時間を過ごしてほしいですね。

 

ーー「TRIGGER CHANCE」を歌う一ノ瀬トキヤは、1秒たりとも目が離せないほどの派手なマジックの演出が印象的でした。

大がかりなセットも含め、トキヤの本領が発揮された一曲です。彼のショーマンシップが溢れた演出ですが、個人的なこの曲の見どころは、トキヤの無邪気な笑顔だと思っています。ステージライブじゃないと、こういう表情は溢れ出てこないですよね。最初にステージの一番上から登場して、一瞬消えてすぐに下の段から現れてお客さんに手を振るんですけど、そのトキヤがめちゃくちゃ嬉しそうで、つられてこちらもいつも笑顔になってしまいます。
それと、回転ブランコからトキヤが飛び降りた後、帽子がピタっと彼の頭の上に降りてくる大技がありますが、あれは制作初期の段階からスタッフも大注目のシーンで、さすがトキヤだと話題でした。スピード、タイミング、すべてがパーフェクトで、今でも見るのが楽しみなシーンの一つです。

 

ーーソロ曲の最後は来栖 翔でした。高い身体能力を活かした激しいパフォーマンスの「来来☆オーライ」でしたが、演出はどんなふうに考えていったのでしょうか。

7月に放送されたテレビアニメ「旅のはじまり」で、翔は「会場を全部使っちゃいたい!」と言っていたのですが、その通りに会場全体を使った一体感のあるステージ演出になっています。今回は、長い棒を使った棒術に挑戦してもらっているのですが、それがとてつもなくカッコいいんですよね。
楽曲の途中で、ほかのメンバーがステージ袖で応援している姿が映っていますが、あのパフォーマンスはやはりメンバーも生で見たくなっちゃうでしょうね。難しい技を本番できっちり決めてきているところは、「さすが翔だな」と思います。コールもあってすごく楽しい曲なので、彼のパフォーマンスに一緒に参加するつもりで、ご覧になっていただきたいです。

 

このインタビューの続きは明日公開!

WEB声優MEN そのほかのうた☆プリ関連記事はこちら!

※ ※ ※

 

INFORMATION
「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ」
全国の劇場にて公開中!

 

【イントロダクション】
人気ゲームソフトを原作とし、2011年から4シリーズに渡るテレビアニメ放映、2019年の劇場アニメ公開を経て、2021年に10周年を迎えたアニメ『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE』シリーズ。
多くのファンと共に夢と希望を育んできたアイドルたちは、2022年再び劇場という名のステージに帰ってきます! 前作に引き続き全編ライブアニメーション&完全オリジナルでおくる「劇場版うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ」、どうぞお楽しみに!!

【プロローグ】
いつだって夢はこの7人から
そして始まりは君と
さあST☆RISHと一緒に、
世界中に愛を届ける旅へと出かけよう!

 

【アーティスト】
ST☆RISH
一十木音也・聖川真斗・四ノ宮那月・一ノ瀬トキヤ・神宮寺レン・来栖 翔・愛島セシルの7人によるグループ。
シャイニング事務所所属。
音也・真斗・那月・トキヤ・レン・翔の6人が芸能専門学校在学中にグループを結成し、後にセシルが加入。
その人気は幻の新人賞「うた☆プリアワード」を受賞したことで一気に爆発し、国際的スポーツの祭典「SSS(Super Star Sports)」ではオープニングアクトを務めた。
QUARTET NIGHTやHE★VENSと共に実施したライブ「マジLOVELIVEキングダム」は大評判となり、その抜群のアイドル性と高いライブパフォーマンス力が広く知れ渡るところとなったのは記憶に新しい。

 

【メインスタッフ】
原作:上松範康/ブロッコリー
監督:永岡智佳
キャラクターデザイン原案:倉花千夏 キャラクターデザイン:藤岡真紀 CGディレクター:中島 宏
サブCGディレクター:大川 威
キャラクターモデリングディレクター:宮嶋克佳 音楽:Elements Garden
制作:A-1 Pictures
配給:松竹
製作:うた☆プリ劇場版ST製作委員会

【キャスト】
一十木音也:寺島拓篤
聖川真斗:鈴村健一
四ノ宮那月:谷山紀章
一ノ瀬トキヤ:宮野真守
神宮寺レン:諏訪部順一
来栖 翔:下野 紘 
愛島セシル:鳥海浩輔