プレイヤーは審神者(さにわ)として、名立たる刀剣が戦士へと姿を変えた“刀剣男士”たちを率いて、歴史を守るために戦う刀剣育成シミュレーションゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』。そのアニメーション作品のひとつ『刀剣乱舞-花丸-』の最新作が、三部作という形で劇場公開中だ。
三部作「特『刀剣乱舞-花丸-』~雪月華~」のうち、本日7月8日(金)より公開されるのが第二幕「月ノ巻」。本作で「花丸」初登場となる篭手切江(こてぎりごう)を演じる広瀬裕也のインタビュー第2回では、本作でのこだわりや仕事への想いを語ってもらった。(全3回)
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意外と感情の幅が大きいことに驚いた
――『刀剣乱舞-花丸-』シリーズはアニメーションですから、原案ゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』とは違う部分もあるかと思いますが、アフレコで感じたことなどはありましたか。
やっぱりゲームですと、多少は掛け合いもあるとは言えセリフ自体が少なめですし、場面的にもシリアスなシーンが多いんですね。でも今回の「特『刀剣乱舞-花丸-』~雪月華~」では、「花丸」ならではのアットホーム感や日常感がすごく表現されているので、僕自身も知らなかった篭手切の一面が見られました。だから篭手切をさらに理解できたな、キャラクターを深掘りできたなという感触はあります。
――劇中では、兄貴分の豊前江(ぶぜんごう/CV. 八代拓)を慕っている姿なども見られますよね。
そうですね。アニメーションになると動きや表情もつきますし、そういう様子も描かれるので、ぜひ注目してほしいです。
――収録の際、ゲームのボイスと違いを出そうとした部分などはありますか。
そこは意識せずにやらせていただきました。やっぱりどこに行っても、篭手切は篭手切なので。だから前回もお話しした通り、やはり篭手切らしさを大事に。彼らしい必死さが嘘っぽくならないように、“りいだあ”や他の刀剣男士たちへも真摯に向き合うように、ということを意識して演じました。
――篭手切江らしさをまっすぐ表現されることを大事にされたんですね。
「花丸」は本当に日常の姿を描いている作品で、この「月ノ巻」も「みんなで壮大な使命に挑む!」というようなお話ではありませんから、だからこそ人間味が現れますよね。ぜひ観客の皆さんには篭手切に限らず、その刀剣男士がどんなキャラクターなのかを知っていただきたいし、そこを楽しんでいただけたらなと思います。
――ちなみに、5年前にゲームのボイスを収録されたときのことは覚えていますか。
事前に自分の中でイメージしていたより感情の幅が大きいことに驚いた記憶があります。喜ぶときはすごく喜ぶし、悲しむときはすごく悲しむし、驚くときはすごく驚く。そして戦う覚悟を決めたときには、しっかりと強い想いを持つ。感情表現が想像以上に幅広いキャラクターなんだなと思いました。今回の「月ノ巻」は日常を描いているので、そこまでドラマチックな表現はありませんでしたが、ゲームではそうでしたね。
――『刀剣乱舞』では歴史を守るため、刀剣男士たちが様々な時代に“出陣”しますが、もし広瀬さんご自身が過去に行けるとしたらどの時代に行ってみたいですか?
やっぱり戦国時代ですね。ゲームやドラマでも馴染みがありますし、ロマンを感じる時代なので。そこで自分が戦いたいとは思いませんが(笑)、やっぱり憧れる時代というと織田信長などの武将が活躍したあの時代になるかな。ゲームの話じゃなく、現実にあんな戦いが起きていたのかと思うと、かっこいいなと魅力を感じます。