2016年に1期、2018年に2期がテレビ放送され、原作ゲームファンのみならず幅広い層に人気を博したアニメ『刀剣乱舞-花丸-』。その新作「特『刀剣乱舞-花丸-』~雪月華~」が、三部作という形で銀幕に登場! 第一幕「雪ノ巻」は既に劇場公開されており、第二幕「月ノ巻」が7月8日より公開予定だ。
そこで「WEB声優MEN」では、この三部作や「花丸」シリーズ、さらに『刀剣乱舞』というコンテンツ全体の魅力を探るべく、本作の礒部慧利プロデューサーにインタビュー! 第1回となる今回は、まず三部作全体のストーリーから伺った。(全3回)
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「月ノ巻」で描かれるのは刀剣男士の夏休み
――「雪ノ巻」は既に公開されていますが(5月20日より公開)、改めてこの「特『刀剣乱舞-花丸-』~雪月華~」という三部作それぞれの内容を教えていただけますか?
まず前作から4年ぶりに戻ってきたということで、第一幕「雪ノ巻」では、「花丸」らしさをしっかり出しています。かつ、テレビシリーズの頃にはなかった「特命調査」というイベントが原案ゲーム内で誕生したので、それをアニメーションで描くというのが大きな特徴でしたね。
無印(1期)から、「花丸」は1月から12月までの12ヵ月を描くというコンセプトで作っていまして、今回も四季を描くことを大事にしました。なので「雪ノ巻」はタイトルの通り冬から始まり、真ん中の話となる「月ノ巻」は夏が舞台。刀剣男士として顕現した彼らが初めてお休みをもらう「夏休み」が描かれるので、非常に楽しいストーリーで、みんなが3日間の休暇を一緒に過ごす様子を描いています。
さらに無印(1期)、続(2期)、そしてこの三部作と、ずっと描いてきた“安定と清光の話”の集大成が「華ノ巻」になります。ふたりがこの三部作を通してどんな成長を遂げたのか、そして「花丸」の本丸をどういう風に支えていくのかというのが、「華ノ巻」で描かれる内容になるかなと思います。
――安定(大和守安定/CV. 市来光弘)と清光(加州清光/CV. 増田俊樹)の物語が三部作を通した軸のひとつでありつつ、新しい刀剣男士も続々と登場してきて、彼らのエピソードも描かれていく……という感じでしょうか。
そうですね。どの刀剣男士にもファンの方がいらっしゃるので、できるだけ多くの刀剣男士を出そうと「花丸」では考えているんです。今回は86振しか出せませんでしたが、本当であればもっと出したい。そこが「花丸」の魅力ですし、刀剣男士それぞれの魅力がギュッと表現されているので、たくさん登場する刀剣男士からお気に入りを見つけてもらえたら嬉しいなと思ってます。
――そこが「花丸」という作品のコンセプトのひとつであると。
無印(1期)から「できるだけ全員出す」ことと、安定&清光以外は「全員主人公」というか、誰かの話ばかりに偏らないようにするというのは、コンセプトとしてあったと聞いています。ただ物語を作る上では非常に難しいコンセプトなので、そこのバランス感はどのシリーズのプロデューサーも苦労したんじゃないかと思いますし、私も今回苦労しました。
――確かにテレビシリーズでも、登場シーンが短い刀剣男士であっても、彼が背負っている歴史やそのキャラなりのストーリーが垣間見えました。
このキャラクター数ですと、全部を説明することはどうしてもできないのですが、スタッフ一同「ちゃんと魅力ある形で動かしたい、見せたい」という気持ちで作っているので、そう言っていただけると嬉しいです。