そしてライブはイケブクロ/ヨコハマ/シブヤ/シンジュク/オオサカ/ナゴヤ・ディビジョンの順でそれぞれのディビジョン楽曲を2曲ずつ披露。その際、山田一郎のようにハンドマイクを持つキャラクターもいれば、元海軍の毒島メイソン理鶯のトランシーバーを模したマイク、小説家の夢野幻太郎が持つ戦前の電話機のような受話器を模したマイクや、芸人の白膠木簓が持つスタンド型のいわゆる漫才マイク(サンパチマイク)、ヴィジュアル系バンドのヴォーカルである四十物十四の過剰にデコラティヴなマイクなど、通常の音楽ライブでは使用不可能な大きさや造形を持つ、それぞれのキャラクターに沿ったマイクも記憶に残った。その意味でも、キャラクターが観客に呼びかけるMCや、バンドとキャラクターのセッションも含めて、通常のライブに近い「生々しさ」と、キャラクターや3DCGでしかありえない「ファンタジー」の両輪が、今回の3DCGライブを加速させていたのは間違い無いだろう。
山田二郎、入間銃兎、夢野幻太郎、伊弉冉一二三、躑躅森盧笙、四十物十四のMCに続いてライブは後半戦へ。“Buster Bros!!!”がキャッチー且つカラフルな『IKEBUKURO WEST GAME PARK』を披露すれば、“MAD TRIGGER CREW”はヒプマイの中でも屈指の鬼気迫るハードさを持つ『HUNTING CHARM』をぶつけ、“Fling Posse”はダンサブルさとエモーショナルさを同居させた『Black Journey』をパフォームし、オーディエンスの熱気は更に高まっていく。続く“麻天狼”は『Shinjuku Style ~笑わすな~』でヒリヒリするような渋みと言葉の重みを提示し、“どついたれ本舗”はCreepy Nutsが手掛けたオオサカならではのコミカルさを聴かせる『あゝオオサカ dreamin'nigh』で客席をエンターテインし、“Bad Ass Temple”は「開眼」で3MCのキャラクターの強さとタイトなラップの掛け合い、そしてバンドサウンドとの相性の良さをアピールし、観客の熱気は最高潮に。
そして山田三郎、毒島メイソン理鶯、有栖川帝統、観音坂独歩、天谷奴零、天国獄のMCに続いて、ステージには再び18人のキャラクターが登場し、『Hang out!』から『SUMMIT OF DIVISIONS』と展開し、パフォーマンスは終了。各キャラクターがそれぞれの言葉で観客に呼びかけ、大きな拍手が巻き起こるなか、ライブは幕を閉じた。
成長の過程にあるといえる3DCGライブ。これがより精度を増し、よりスムーズな動きを見せ、より立体化したとき、そこにはどんな光景が待ち受けているのか。恐らくキャラクターカルチャー、キャラクターライブは大きな変革を迎えるに違いないだろう。そしてその道を「ラップ × キャラクター」という発明を生み出し、アニメや舞台など、カルチャーを横断しながら常に進化し続ける「ヒプマイ」というプロジェクトが切り拓いていくというのは必然なのかも知れない。そう思わされる充実の内容だった。
なおこの日のライブの模様は、Blu-ray&DVDとしてヒプマイの公式ファンクラブ「HYPSTER」会員限定でリリースされることが決定した。回替わりで披露された『Hoodstar +』『Hang out!』の両曲とも収録されるのでご期待頂きたい。
Text by: 高木"JET"晋一郎
~「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 3DCG LIVE “HYPED-UP 01”」セットリスト~
M1:ヒプノシスマイク –Division Rap Battle- +
M2:Survival of the Illest +
M3:おはようイケブクロ
M4:Re:start!!!
M5:Yokohama Walker
M6:シノギ(Dead Pools)
M7:Shibuya Marble Texture –PCCS-
M8:Stella
M9:パピヨン
M10:TOMOSHIBI
M11:笑オオサカ!~What a OSAKA!
M12:なにわ☆パラダイ酒
M13:Bad Ass Temple Funky Sounds
M14:R.I.P.
DJ & Band Solo
M15:IKEBUKURO WEST GAME PARK
M16:HUNTING CHARM
M17:Black Journey
M18:Shinjuku Style ~笑わすな~
M19:あゝオオサカdreamin' night
M20:開眼
M21:Hoodstar +
Hang out!
※公演回替わりで披露
M22:SUMMIT OF DIVISIONS
1月10日(月・祝)幕張メッセ展示ホール2・3号館(千葉県)で開催された14:30公演と19:00公演は「ABEMA PPV ONLINE LIVE(アベマ ペイパービューオンラインライブ)」で生配信も実施した。1月16日(日)まで見逃し配信にて楽しむことができるので、再び熱狂の体験を思い出したい方も、公演に足を運べなかった方も、ABEMA PPV ONLINE LIVEチケット販売サイトをチェックしよう。
●詳細ページ
https://abema-ppv-onlinelive.abema.tv/posts/23900417
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