福山潤×ハライチ・岩井勇気「真剣対談」(3)福山「つまらないなと思うアニメ作品は?」岩井「ないです。僕のなかでは「面白い」か「めちゃくちゃ面白い」かのどちらか」の画像
笑いの絶えないトークは2時間以上に渡って行われた。(写真左/ハライチ・岩井勇気、写真右/福山潤)。

 声優の福山潤が、著名なクリエイターたちと真剣トークを繰り広げる「声優MEN」の人気対談コーナー。このたび、その対談集「福山潤 プロフェッショナルトーク」が一冊の本に。書籍スペシャルコンテンツとして、お笑い芸人のハライチ・岩井勇気との対談が実施された。気になるその一部を特別に公開!

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 Part1ではふたりの演技論、Part2では、それぞれの思う「面白さ」の本質をお届けした。ほかにも白熱したトークはたくさんあり、中でも、独特のオタク論を展開する岩井に対しての福山のリアクションが絶妙! やがてアニメにかなり詳しい岩井は、「自分は決してオタクではない」と強調するが……。

■岩井は究極のアニメ好き!? 「画が動いているだけで面白い」

岩井 僕がアニメーションを好きな理由って、作画やストーリーの良し悪しはあまり関係なくて、極論を言えば絵が動いてさえすれば全部面白いと感じるタイプなんです。だからずっと楽しいだけですね。

福山 そんなタイプがいるんですね(笑)。では、これはつまらないなと思う作品はないんですか。

岩井 ないです。僕のなかでは「面白い」か「めちゃくちゃ面白い」かのどちらかです。

福山 すごい! 僕は学生時代がまさにそうでしたけど、声優になってからはだいぶ変わっちゃいました(笑)。でも岩井さんって、イベントや番組ではその「好き」っていう感情を全面には出さないですよね。

岩井 気付きました? 多分、僕がほかのアニメ好きの芸人と違うのはそこだと思うんです。

福山 それはあえてのスタンスなんですか。

岩井 僕はアニメは大好きなんですが、そういうタイプのオタクではなくて、これは絶対に観るべき!という感覚も、友だちと好きなアニメの話で盛り上がりたいという欲求もない。ただ、自分自身がそのアニメを観ている時間なりを楽しめればそれでいいアニメファンなんです。どちらかというと男性声優さんと絡むときのほうがテンションは上がりますね。

福山 僕と絡んでいるときは淡々としていますよね(笑)。

岩井 (笑)。いやでも最初にお会いしたときには“すごい! 福山潤だ!”ってテンション上がりましたよ。

福山 今は?

岩井 まあ、上がらないですよね(笑)。

福山 なんだか僕は、かなり早い段階で岩井さんに雑に扱われるようになった気がします(笑)。

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 後日、この日の貴重な対談を振り返って福山は、こうコメントしている。

「今はアニメイベントやアニメ特番の在り方も急速に変化していて、どんどん多様化していますよね。司会者やMCの方々がそのイベントや番組なりのクオリティを左右するスタイルも増えています。そんな時代の移り変わりを察したかのように、岩井さんの司会術がスルリと台頭してきていることを考えると、やっぱり恐ろしく計算高いですよね(笑)。僕が畏怖の念を覚えるのって、岩井さんの底知れぬ「頭の良さ」ゆえんかも知れません」

 笑いあり、真剣トークありの2時間以上に渡って行われたロング対談は、まだまだ続く…。ぜひ「福山潤 プロフェッショナルトーク」(10月22日発売予定)で詳細をチェック!

■PROFILE
●福山潤 ふくやまじゅん11 月 26 日生まれ、大阪府出身。 2007 年、初代声優アワード主演男優賞受賞。『無敵王トライゼノン』で初主演。代表作に『コードギアス 反逆のルルーシュ』(ルルーシュ・ランペルージ)、『吸血鬼すぐ死ぬ』(ドラルク)、『新幹線変形ロボ シンカリオンZ』(スマット)、『Vivy -Fluorite Eye's Song-』(マツモト)、『暗殺教室』(殺せんせー)、『七つの大罪』(キング)など。近年はアーティストとしても活躍。

 

●岩井勇気 いわいゆうき

1986年生まれ、埼玉県出身。06年に幼馴染みの澤部佑と芸人コンビハライチとしてデビュー。ボケ、ネタ作り担当。09年のM1グランプリでは決勝進出し、高い実力で話題を集める。テレビバラエティのレギュラーに『おはスタ』(15年~)やラジオパーソナリティ、ゲーム『君は雪間に希う』では原作&プロデュースを手がけ、ヤングマガジン連載の『ムムリン』では漫画原作を務めるなど、活動は多岐に渡る。最新著書エッセイ『どうやら僕の日常生活はまちがっている』が9月28日に刊行。