2019年より『週刊少年ジャンプ』で連載され、12月14日発売の『シャンプ』で第1部の最終回を迎えた藤本タツキ氏の人気コミック『チェンソーマン』がテレビアニメ化されることが14日、明らかになった。
『チェンソーマン』は、借金返済のためデビルハンターとして生計を立てる少年・デンジが裏切りにあって殺害されたのち、チェーンソーの悪魔・ポチタと契約することで悪魔の心臓を持つ“チェンソーマン”として蘇り、公安の一員として活動する物語。『このマンガがすごい!2021』ではオトコ編第1位に選ばれ、累計発行部数500万部を突破する注目作である。
12月14日、アニメのティザービジュアルの公開と合わせ、制作をMAPPAが務めることが発表された。原作者の藤本氏は「ドロヘドロと呪術廻戦のパクりみたいなチェンソーマンをドロヘドロと呪術廻戦のアニメ制作会社がやってくれるんですか!? そりゃもう何も言う事ないじゃないですか!! どうかよろしくお願いします!!」と、MAPPAは「何としてもMAPPAが映像化したいと、心の底から願っていました。『チェンソーマン』の映像化を待ち侘びた世界中のファンの皆様に、スタジオの威信をかけて最高のアニメーションをお届けしたいと思います」とそれぞれコメントした。
「MAPPA」は東京都・杉並区に本社を置く2011年に設立されたアニメ制作会社。ここ数年で一気に頭角を現し、美麗なアニメーションが高く評価されている同社には「神アニメ」が多く存在する。今回は中でも選りすぐりの作品を紹介しよう。
まずは長編アニメーション映画『この世界の片隅に』。原作はこうの史代氏の戦時下の広島を舞台にした漫画で、MAPPAは2016年に公開された同作を製作することを目的に設立。公開時の上映館数こそ63館と小規模であったが、水彩画的な画面のタッチや風景の美しさ、繊細な心理描写が話題を呼び、口コミで人気を拡大。最終的に累計484館・1133日連続のロングラン上映を果たすこととなった。
その『この世界の片隅に』と同時期に大ヒットとなったのがテレビアニメ『ユーリ!!! on ICE』。フィギュアスケートを題材としたオリジナル作品で、『モテキ』で知られる久保ミツロウ氏がラジオでフィギュアスケートについての発言したことをきっかけにネーム制作として参加することとなった作品。同作の評価の理由は、魅力的なキャラクターに加え、とことんフィギュアスケートのリアリティが追求されている点。ディーン・フジオカの歌うオープニングテーマ「History Maker」の映像が物語の進行具合によって微妙に変化している点も話題を集めた。