■少年ジャンプが大切にしてきた読者の声
子どもからの1票が反映されているものがどのくらいあるだろうか? 先ほど例に挙げた千葉テレビの再放送枠。たぶんこれは子どもたちに意見を聞いてのラインナップではないはずだ。(20年も前の話ですが)それを知ってて子どもたちは「あたしたちに作品を推す権利はないのだ……」と薄々感じていた。流れてくるものを見る、それだけだ。
ところが、『週刊少年ジャンプ』では読者アンケート絶対主義だった。読者であれば年齢も性別も関係なく作品を評価し推すことが出来るシステムである。「あたしの1票が作品を変える……?」そんな希望を持って、何度かアンケートを送ったことがある。ジャンプは昔から「子どもたちの1票」を大切にしてきたんだろうなと考えると、そんなジャンプ作品が多くの子どもたちの推しを受けて大ヒットしたことになんだか嬉しさも感じる。子どもはテーマパークの入場料も電車賃も半額だけど、ネット上では一人前であり、1人の人として大人と同じ立場であり、権利も平等なのだ。
さて、話は戻って今年の新語・流行語大賞であるが、最近はスポーツ関連の大賞が多く、そろそろお笑い部門から大賞が選ばれてほしいところだ。トップテン入りはあるものの大賞までいったギャグは2014年の「ダメよ、ダメダメ」だそうだ。懐かしい……。流行のスピードもどんどん上がっている気がする。一瞬でネットでバズって日本中、世界中に広がっていく。今年は新しい取り組みも多かったなかで、いったい何が選ばれるのだろうか? 実際にはノミネート作品から審査員が決めるようだが、ぜひ全国の子どもたちからも投票してもらって一緒に選んでほしいものだ。