■鬼殺隊のメンバー構成にも疑問?

 主人公の炭治郎、伊之助、そして金髪の少年・我妻善逸(あがつま・ぜんいつ)の3人が同格くらいの仲間で、その先輩か上司っぽいのが煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)という関係性は映画を観て何となく理解したらしい。ただし「彼らが何者で、どうして鬼と戦っていたのか」は分からずじまい。

 炭治郎たちは、人食い鬼を討つために存在する「鬼殺隊(きさつたい)」という組織に属する若手剣士。煉獄杏寿郎はその組織に9人しかいない「柱」と呼ばれる最高位の1人であることを説明すると、「鬼滅の知識ゼロ」というだけでなくアニメや漫画の知識も乏しい知人には、それがピンと来なかったようだ。

 もっと詳しく聞くと、組織のトップ9にいるような偉い人なのに、若手と一緒に現場の危険な最前線にいることが不思議に感じるとのこと。どうやら「柱」を企業の重役か何かと勘違いしているようなので、「鬼殺隊」は現代の企業のような組織とはまったく違うことを事細かに説明しながら、どの「柱」と呼ばれる偉い人も現場に赴き、若手と一緒に危ない仕事にも従事している旨を伝えた。

 まだ未熟な炭治郎たちを現場でフォローするような先輩……「どちらかと言えば課長とかプロジェクトリーダーくらいの役割かも」と説明したところ、何となく飲みこめたようだ。だが、正直このあたりに疑問を抱く感覚は、私には理解不能だった。

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