■混戦のBEST3
そしてここからは得票数もグンと上がり、2万6391ポイントを集めて第3位にランクインしたのは和田雅成。ファンからは表現力の高さが評価された。インタビューの中で和田は、2019年12月に共演者で俳優の安里勇哉が作った「和田のお顔が綺麗」というハッシュタグがツイッターで流行したことを明かし笑いを誘う場面も。番組放送後には「和田のお顔が綺麗」という言葉が再度トレンド入りを果たす事態となった。
また和田が最後にファンへ「ずっと俺だけ見てろ」とコメントしたが、その後に本人が照れてしまい「こんな感じで……以上です。もう僕はこれが限界です。すみません」と謝罪しながら大笑い。和田が愛される理由がかいま見えた瞬間となった。
第2位にランクインしたのは、2万7662ポイントを集め圧倒的なビジュアルが評価された荒牧慶彦。そして、3万1754ポイントを集め第1位にランクインしたのは、2.5次元の「帝王」とも呼ばれる鈴木拡樹だった。鈴木を選んだファンからは「憑依型の天才」「レジェンド! 次元が違う」と大絶賛。一方で鈴木の私生活は謎に包まれており、インタビューでは「(ネットで)最近検索することを覚えた」というアナログ人間っぷりを明かしたり、ファンへの甘いコメントは「夜更かしは厳禁 早く寝ましょう おやすみ」と柔らかい笑顔を見せたりと、舞台上とのギャップに多くの視聴者が心奪われたようだ。
熾烈な争いを見せた今回のランキング。特筆すべきは、9位にランクインした植田以外のベスト10のメンバーは全員『刀剣乱舞』の舞台かミュージカルに出演していること。今同作が最も熱いコンテンツであることがうかがえるだろう。
また、上位には2.5次元界でも中堅やベテラン枠の役者も少なくない中、6位にランクインした三浦がまだ21歳であるということだ。今後三浦が2.5次元だけでなく幅広い活躍をする可能性を存分に感じさせ、目が離せない。
最後に、今回のランキングでは順位がついたが、番組放送後に2位にランクインした荒牧がツイッターに投稿したコメントが大きな話題を集めている。荒牧はツイッターで、ランキングに囚われるのは役者にもファンにもあまり良くないため「辞退を考えていた」と暴露。しかしファンからの思いが嬉しい気持ちがあったので出演したと経緯を語り、「ランキングという形は出来てしまいましたが、皆さんの推し俳優が心の中の一位としてあり続ければきっとみんな幸せです」とつづった。
ミュージカル『刀剣乱舞 幕末天狼傳2020』など、新型コロナウイルスの影響で延期・中止となる公演もまだ少なからずある。「推し」に会えない日々が続くファンもいるだろうが、「心の中の一位」の推したちが舞台で輝くときには、また全力で応援しよう。(舞台ライター・椿みつこ)