■2.5次元俳優との相性の良さ

 そもそも、まだ2.5次元という言葉がなかった約10年前、その先駆的な役割を『戦国鍋』は「なんとなく」担っていた気がする。

 異世界であることを感じさせながら、違和感を与えず役になり切る必要がある2.5次元の舞台と、歴史と「もしも」と「あるある」が融合した『戦国鍋・戦国炒飯』は似ている。誰かが自分のやり方を前に出すと世界が壊れる。ドッとシラケてしまう。演じるには特殊な才能が必要だ。『戦国炒飯』コーナー「ミュージック・トゥナイト」のアイドルグループ「うつけ坂49」で森蘭丸を演じる木津つばさ(22)ほか、多くの2.5次元の人気俳優たちが番組を盛り上げているが、どんどんキャリアを伸ばしていくだろう。

 若手に負けじと、ベテラン俳優も“古田織部のひょうげ御殿”などで「どこまでがアドリブなの?」と二度見するほど巧みな演技を見せている。まさに、どの具もおいしい『戦国炒飯』。懐かしい『戦国鍋』の動画も併せて楽しみながら、なんとなく歴史を学んでほしい。ちなみに私は『戦国鍋』のおかげで、10年たった今でも、七本槍と天正遣欧少年使節の全員の名前が、そらで言える!(田中稲)

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