ひぐらしのなく頃に、闇芝居、伊藤潤二…酷暑にハマる“背筋凍る”ホラーアニメの画像
アニメ『伊藤潤二「コレクション」』完全版DVD上巻より (C)伊藤潤二/朝日新聞出版・伊藤潤二『コレクション』製作委員会

 全国各所で最高気温を記録し、蒸し暑い日々が続く今年の夏。少しでも体を冷やそうと、涼を求める人も少なくないはず。ともすれば、暑さ対策として身の毛もよだつような“怖い話”や“肝試し”といった恐怖体験を思い浮かべる人もいるのではないだろうか。しかし、コロナ禍で外出が制限され、肝試しなどの屋外アクティビティは行えないのが現状。そこで今回は、夏にぴったりな“ホラーアニメ”を紹介したい。今年の夏は背筋の凍りつくホラーアニメで、“在宅納涼”を体験してみてほしい。

■5分間で背筋凍る、リアルな都市伝説を描いた『闇芝居』

 まずは、都市伝説を題材とした5分枠のショートアニメ『闇芝居』。2013年からこれまで7期にわたって放送されてきたホラーアニメで、今年9月からは井口昇監督らにより初の実写ドラマが放送される。昭和の“紙芝居風”に都市伝説を語っていく大人向けのストーリー展開で、「よってらっしゃい、みてらっしゃい……、闇芝居の時間ダヨ」という冒頭から流れる“声”が、開始早々視聴者の恐怖を誘う。他にも薄暗くて“古めかしい”描写の数々も、恐怖度をアップさせる要因の一つ。また“主人公の性別や描写、時代や舞台背景”が毎話ごとに違う点が、見ている人を「自分にも起こりうる?」という気持ちにさせていくのだ。

 ちなみに同作の公式ホームページには、アニメで使用された都市伝説が“短編小説形式”で掲載されており、アニメだけでなく“文字”でも楽むことが可能。その他のコンテンツとして番組と連動した“都市伝説の登場キャラ”を捕獲するスマートフォン向けアプリも配信されている。しかしホームページは“恐ろしく不気味”かつ“狂気に満ちた”作りのため、心臓の弱い人は閲覧する際に注意していただきたい。

 またテレビ東京のYouTubeチャンネル「テレビ東京公式 あにてれちゃんねる」では過去7期の名作を期間限定配信中。5分間という短い時間で、さっと涼しい気分に浸れるはず。

■狂気に満ちたキャラクターたちが織りなす惨殺劇『ひぐらしのなく頃に』

 次は竜騎士07氏の同人サークル「07th Expansion」によるサウンドノベルゲームが原作のアニメ『ひぐらしのなく頃に』をご紹介しよう。舞台は昭和58年6月、都心から遠く離れた自然が色濃く残る集落“雛見沢村”。かつて“ダム”の底に沈むはずだった村は、昔と変わらない姿で東京からの転校生・前原圭一(CV:保志総一朗)を迎え入れる。都会で暮らしていた圭一にとって、雛見沢の仲間と過ごす賑やかでのどかな生活は、いつまでも続く幸せな時間。しかし平穏な日常は突如終わりを告げ、止まらない惨劇の連鎖の幕開けとなるのだった――。

 同作は2006年4月から放送され、竜宮レナ(CV:中原麻衣)、古手梨花(CV:田村ゆかり)といった個性豊かでかわいいキャラクターデザインからは想像できない衝撃的な描写や表現の多さで放送当時から一躍話題の作品に。また全26話が「鬼隠し編」「綿流し編」「祟殺し編」「暇潰し編」といった4つで構成されているため、それぞれ違ったストーリーが展開されるのも特徴の一つだ。さらに物語は第2期『ひぐらしのなく頃に解』へと続き、一晩では完走できないほどの大ボリューム。この夏、時間が取れる人は『ひぐらしのなく頃に』の世界観にどっぷり浸かってみるのもおすすめ。また今年10月クールから『ひぐらしのなく頃に』の新テレビアニメもスタート。主要キャストは過去作そのままに、あの惨劇が再び……。

  1. 1
  2. 2
  3. 3