8月18日に声優の大谷育江が誕生日を迎え、ネット上では多くの祝福の声が寄せられている。
テレビアニメ『ONE PIECE』のトニートニー・チョッパーや、『ポケットモンスター』シリーズのピカチュウなど人気作のキャラクターを担当する大谷。中でもピカチュウは1997年にアニメシリーズが始まってから、20年以上ものあいだ演じ続けており、海外放送のポケモンでも吹替ではなく大谷の声を採用。世界中にピカチュウの声を届け続けている。
そんな大谷が声優デビューを果たしたのは1986年。これまで歩んできた約30年もの声優人生の中では、チョッパーやピカチュウ以外にもさまざまな人気キャラクターを演じてきた。そこで今回は、その中でも印象深いキャラクターを振り返りたい。
■強くてかわいい“やさしい王様”を熱演!
まずはテレビアニメ『金色のガッシュベル!!』のガッシュ・ベル。同作は2003年から2006年にかけて放送された作品で、雷句誠氏の『週刊少年サンデー』(小学館)での連載漫画『金色のガッシュ!!』を原作としたアニメ。ストーリーは孤高の男子中学生・高嶺清麿(CV:櫻井孝宏)のもとに魔物の子どもガッシュが現れ、“やさしい王様”になるべくライバルの魔物たちと戦っていくというもの。ガッシュの技である「ザケル」や「バオウ・ザケルガ」などは、今でも覚えているリアルタイム世代も多いのではないだろうか。
そんなガッシュを演じたのが大谷。幼めのピュアでかわいらしい一面と、バトルシーンでの熱血演技のギャップが見事で、平成の『少年サンデー』アニメの代表的作品となった。ところで一般的には“ガッシュ=大谷”というイメージがすっかり定着しているが、実はちょっとだけ声優が変わったことも。2006年に大谷は体調不良を理由に、最終回直前の141話で休業を発表。アニメ『魔法陣グルグル』のククリ役などで知られる吉田小南美が大谷に代わりガッシュ役を務めた。
■大谷育江のもう一つの鉄板“知性派少年”声
マスコット的キャラクターを演じることの多い大谷だが、“人間役”の代表作といえばやはり『名探偵コナン』の円谷光彦。こちらは青山剛昌氏の同名人気漫画をアニメ化した作品で大谷は1996年から光彦役を担当。コナンの影に隠れてしまうが“少年探偵団”の頭脳班で、医者見習いのチョッパーに並ぶ“知性派”の子ども声。大谷といえばテレビアニメ化もされたゲーム『空想科学世界ガリバーボーイ』でも天才少年ののエジソン役を担当していたが「賢そうな少年」というキャラクターも大谷育江の鉄板。
そんな光彦も長寿アニメだけあり『金色のガッシュベル!!』と同じく2006年に一時休養。『新機動戦士ガンダムW』のカトル役や『ロミオの青い空』のロミオ役で知られる折笠愛が代役を務めた。