■子どもの頃に夢見た自由なスーパー
次に紹介するのはバーベキューです。ただのバーベキューかと思われるかもしれませんが『映画ドラえもん』史上、もっとも子どもたちの欲望に突き刺さったドラ飯がこちらだと思います。登場する作品は1986年に公開され、2011年にリメイクもされた『のび太の鉄人兵団』。食品自体は普通のスーパーで売られているありふれた食材ですが、それらを入手する経緯が夢いっぱいなんです!
ドラえもんのひみつ道具「逆世界入り込みオイル」で作った鏡の世界で、地球侵略をもくろむメカトピア星のロボットたちと戦うことになったドラえもんたちが、ある晩、ごはんを食べようと向かったのはスーパーでした。しかしそこは自分たち以外の人間は誰もいない世界。そう、好き放題しちゃっていい自由なスーパーなんです!
のび太もスネ夫もジャイアンも、カゴの中に好きな食材を詰め込んでいきます。ふだんはママに怒られちゃうけど、このときばかりは大好きなインスタント食品だけを食べたいと、ラーメンやカレーをカゴに入れまくるのび太。精肉コーナーでステーキ用に高級肉をじっくり選ぶスネ夫。「いっぺんハムをまるごと一本食べてみたかったんだー」と自分の腕くらいありそうな太いボンレスハムを抱えるジャイアン。これらを大量に持ち帰り、いつもの空き地でバーベキューを楽しみます。
もちろんジャイアンは宣言通り、モクモクの焼き網でハムを丸ごと焼いてかぶりつく! そのなんておいしそうなことか! 子どもはもちろん大人だって、誰もいないスーパーで自分の大好きな食材を値段考えず好き放題ゲットしてバーベキューしてみたいですよね!