1972年から74年にかけてテレビアニメが放送され最高視聴率20.5%を記録したアニメ『小さなバイキング ビッケ』が、3Dアニメ映画として10月2日から公開となる。本作で主人公・ビッケ役の吹き替えを担当する女優の伊藤沙莉(26)が、6月29日に行われた映画の公開アフレコに出席した。
伊藤沙莉が演じるのは勇敢な海賊の息子・ビッケ。小さくて力もないが、知恵を使って危機を乗り越えていく男の子で、この日行われた公開アフレコでは映画のワンシーンを伊藤が実演。その後行われた記者会見で伊藤は、公開アフレコについて「やりづらかったです!」とコメント。「緊張しました。ふだんのアフレコでは、見られちゃまずいような“オフ”の顔をしている。今日はそれが出ないように気をつけました」と笑顔を見せた。
今年1月クールに放送されたテレビアニメ『映像研には手を出すな!』(NHK)の主人公・浅草みどり役を担当するなど声優としても大活躍の伊藤。ともに暮らす、兄でお笑い芸人のオズワルド・伊藤俊介(30)にも今回のビッケ役に起用されたことについても報告をしたそうで、「え!? また声やんの!?」「吹き替えるね~」と驚かれたとか。また新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、自身も外出を自粛していたという伊藤は、自宅にカラオケマシンを導入し「カラオケのマイクも買って歌ってました」と家族でのだんらんを報告。料理をするなど”花嫁修行”に精を出したそうで、「花嫁になる予定はないんですが……、ヒゲのおじさん(オズワルド伊藤)にもだいぶ鍛えられたので、これから出会う人とはうまくいきそうです」と家族の仲の良さを伝えた。
『映像研には手を出すな!』のほか、『これは経費で落ちません!』(NHK)などでの演技が評価され、今年6月1日に発表された第57回ギャラクシー賞でテレビ部門賞を受賞した伊藤。受賞について司会者から感想を聞かれた伊藤は、「本当に、がんばっていれば誰かが見てくれるんだなということを実感しました」とコメント。続けて「賞をいただくということは、そこからが新たなスタート。ここからもっともっと頑張っていきたいって思っています」と意気込み。今回は『ビッケ』で初の少年役を担当した伊藤は、「やったことがない、想像もつかなかった役が舞い込んでくることがうれしい。いろいろな人の頭の中にある伊藤沙莉を、ひとつずつ表現していきたいです」と今後の豊富を語った。
10月2日から公開となる『小さなバイキング ビッケ』。原作は、半世紀にわたり世界70か国以上で愛され続けている、スウェーデンの作家ルーネル・ヨンソンによる児童文学「小さなバイキング」シリーズ。今作では、何でも黄金に変えてしまう魔法の剣の秘密を解き明かす、原作にはないオリジナルストーリーが描かれる。
監督・脚本は、2013年にヨーロッパでリメイクされ人気を集めたテレビシリーズ『Vic The Viking』に参加したエリック・カズ氏が担当。作画監督は、『ペット』シリーズや『怪盗グルーのミニオン大脱走』のティモ・ベルク氏が務める。