2026年10月9日より映画『バイオハザード』が公開され、劇場でその興奮を味わった原作ファンも多いのではないだろうか。監督を務めたザック・クレッガーはかねてよりゲーム『バイオハザード』シリーズのファンであり、予告編から漂っていた溢れんばかりのリスペクトとオマージュは、多くの観客を熱狂させている。
さて、ゲーム本編の世界観と直接繋がり、その裏で起きた出来事を精巧に補完してきたのが、劇場版CG映画の4作品だ。ゲームファンをも唸らせる劇場版の各作品の魅力を、改めて振り返ってみよう。
※本記事には各作品の内容を含みます
■『バイオハザード ディジェネレーション』『バイオ4』と『バイオ5』をつなぐ…レオンとクレアが再会したテロ事件
2008年に公開された『バイオハザード ディジェネレーション』は、レオン・S・ケネディとクレア・レッドフィールドの2人が主人公。まさに、『バイオハザード2』の黄金コンビの“復活”となった。
物語の時系列的には、ゲームの『バイオハザード4』と『バイオハザード5』の間に位置する本作。ハーバードヴィルの空港および旅客機でパンデミックが発生し、合衆国エージェントのレオンが生存者救出のため派遣される。一方、偶然空港に居合わせたクレアは、知人の娘・ラーニー・チャウラーを保護しながら、生存者を引き連れてVIPルームへ避難していた。
取り残された生存者を助けようと1人でVIPルームを出たクレアは、直後、通路でゾンビに襲われてしまう。「伏せろ!」と言う声に合わせて身をかがめると、間一髪でレオンが銃撃によりゾンビを撃退。そして倒れ込んだクレアに手を差し出し、彼女を起こすシーンが入る。これは『バイオ2』のOPムービーと同じ演出であり、長年のゲームファンなら思わずニヤッとしてしまう名場面だ。
本作ではレオンの超人的なアクションが押し出されているのに対し、クレアのバトルシーンは控えめ。また、レオンの相棒として共闘するのは、地元警察の特殊部隊の女性隊員、アンジェラ・ミラーだ。
事件解決後、私服姿で登場したアンジェラは、命を救ってくれたレオンに対し「ダイビングにまた行こう」と好意を示す。それを見ていたクレアがどこか嫉妬気味に「いつ行ったの?」とたずねるやり取りは、実に微笑ましいものだった。
■『バイオハザード ダムネーション』ゲームのようなレオンの単独任務
2012年に公開された『バイオハザード ダムネーション』では、B.O.W.(生物兵器)が実戦投入されているという情報を検証すべく、レオンが東スラブ共和国へと潜入する単独ミッションが描かれる。
本作には謎多き美女、エイダ・ウォンも登場し、レオンと軽妙な掛け合いを繰り広げる。これは『バイオ2』や『バイオ4』で見られた関係性と同じで、互いに強く惹かれ合いながらも絶妙な距離感を保つ姿が非常にクールだ。
本作の注目キャラは東スラブの女性大統領スベトラーナ・ベリコバ。元軍人という経歴を持つ格闘術に長けた人物で、作中ではレオンやエイダと互角以上に渡り合う戦闘能力の高さを見せる。
反政府組織のリーダーが支配種プラーガを用いてリッカーを制御する一方、東スラブ政府側はタイラントをコントロールしている点も見どころだ。巨大なタイラントが出現した際、レオンがそれまで敵対していた複数のリッカーと共闘して挑む展開は胸アツだった。
特に、1体のリッカーがタイラントをタンクローリーまで誘い込み、顔面を潰されながらも足止めを果たした際、レオンが「よくやった」と声を掛けてタンクローリーを銃撃し爆破させる一連の流れは、ウィットに富んだ名シーンといえるだろう。
さらに、このタイラントはより強力なスーパータイラントに変貌すると、ロケットランチャーすら受け止めてしまうほどの強靱さを見せる。弾薬が尽きたレオンがナイフ1本で挑もうとする姿は、まさにゲームさながらの絶体絶命の状況であり、手に汗握る緊張感を生み出していた。


