■“ドラム缶”の生還に大きく貢献した大型モビルアーマー

 OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO -黙示録0079-』には、巨大モビルアーマー「ビグ・ラング」が登場。ジオンのモビルアーマーといえば火力に特化したバケモノといった印象が強いが、ビグ・ラングの運用方法は少々異なる。一年戦争の末期、追い詰められたジオン軍が開発した決戦兵器オッゴとの連携を前提に急遽開発された。

 オッゴは、数の面で劣るジオン軍が地球連邦軍のボールに倣って開発したモビルポッドで、主に新兵や学徒兵に配備された。円柱状のボディに簡易なマニピュレーターと火器を強引に取り付けた機体で、連邦軍のパイロットからは「ドラム缶」などと揶揄された。

 ビグ・ラングは、巨大なスカート部分に取り付けられたクレーンでオッゴを内部に格納でき、補給や応急修理を行うことが可能。またビーム撹乱弾を装備し、自身や僚機であるオッゴを守ることもできた。

 もともとこのビグ・ラングは、超弩級モビルアーマーとして開発されていた機体だが、戦況の悪化に伴って開発は中断。急遽ビグロを連結することで、モビルアーマーとしての体裁を整え、実戦投入された急造品だった。

 劇中でビグ・ラングとオッゴは、一年戦争の最終決戦となったア・バオア・クー攻防戦に投入される。ビグ・ラングは、オッゴへの補給や修理を行いつつ、その巨体で連邦兵の目を引きつけ、大混戦の中で連邦軍の艦艇相手に大きな戦果を挙げる。

 最終的にビグ・ラング自体は撃破されてしまったが、そのパイロットを務めたオリヴァー・マイ中尉は生還。オッゴのパイロットの大半は学徒兵でありながら激戦区に32機が投入され、9機が帰還する。全滅も十分考えられた過酷な戦場だったことを踏まえると、まさにビグ・ラングとのハイローミックスが起こした奇跡といえそうだ。


 今回はガンダム作品における「ハイローミックス」と類似した事例を振り返ってみた。あえて印象的な例ばかり紹介したが、グフとザクで編成された部隊も広義でいえばハイローミックス的な考え方といえる。

 劇中では、この他にもいろいろな組み合わせが描かれていたが、皆さんが好きなハイローミックスの組み合わせといえば何を思い浮かべるだろうか。

 

長谷川裕一氏の傑作をチェック

機動戦士クロスボーン・ガンダム(1) (角川コミックス・エース)
機動戦士クロスボーン・ガンダム(1) (角川コミックス・エース)
  1. 1
  2. 2
  3. 3