■使い方次第で不老不死にも!? 奇跡の少女・壊理の「巻き戻し」
幼いながら、作中屈指の強力な個性「巻き戻し」の能力を持つのが壊理である。「巻き戻し」は触れた生物を過去の状態に戻す個性であり、使い方によってはこの世界の理を壊すほどの力にもなりうる。
けが人を負傷する前に戻すことはおろか、対象を巻き戻し続ければ、存在そのものをなかったことにすらできるのだ。死穢八斎會の若頭・治崎廻ことオーバーホールは、壊理の能力を研究して個性を消す弾丸の開発に利用していた。
オーバーホールのもとで過酷な環境に置かれていた壊理だが、雄英生のトップ「ビッグ3」の一人・通形ミリオたちに救出される。その後は雄英高校で穏やかな生活を送りながら、個性使用訓練を受けて自分の力で個性をコントロールできるようになった。
超巨大敵(ヴィラン)組織・超常解放戦線との戦いの前日、壊理はミリオに頼まれて「巻き戻し」の力で彼の個性を復活させている。ミリオは壊理を救出する際に個性を失い、プロヒーローとしての未来を絶たれていた。
その後、壊理が自らの力を制御するため懸命に訓練した結果、ミリオはヒーロー・ルミリオンとして復活できたのは読者にとって感慨深い展開だろう。
そのほか、最終決戦でも緑谷の両腕を戻すなど、重要な場面で大きな役割を果たした壊理。ただ彼女はヒーローではなく、自らの個性で戦いを支える場面は限られていた。それだけに、別の戦いにおいて「巻き戻し」がどのように活用できたのか、もっと見てみたかった読者も多いはずだ。
■死柄木の天敵になり得た? アニオリキャラクターによる「スマイル」
最後に紹介するのは、アニメオリジナルエピソード「笑え!地獄のように」に登場したミスター・スマイリーである。世間から絵の才能を認められず、街のいたるところに落書きをしていた自称「放浪の天才芸術家」だ。
ミスター・スマイリーの個性「スマイル」は、彼の笑顔を見た者を強制的に2時間笑い転げさせるという、一見コミカルな能力である。しかし、笑っている間はまともに戦えないため、相手の戦闘力をほぼ無力化できるのが恐ろしい。
実際にミスター・スマイリーは、緑谷ら雄英高校の生徒はおろか、トップヒーローであるエンデヴァーまであっさり戦闘不能に追い込み、何度も逃げおおせている。特に規格外なのが、「スマイル」はミスター・スマイリー本人を直接見る必要がない点だ。
リアルタイムであれば、テレビや携帯電話などの映像を通して見ても効果を発揮する。そのため、相手に触れることで個性を奪う死柄木のような危険な相手に対しても、距離を取ったまま無力化できる可能性があるのだ。
最後は緑谷の説得により、自ら投降したミスター・スマイリー。原作漫画には登場せず、アニメのみの登場で出番は少なかったミスター・スマイリーだが、もし死柄木をはじめとするヴィランとの戦いに参戦していたら、その個性がどこまで通用したのかも気になるところだ。
使い方次第で戦況を大きく変えられるほどの強大な個性を持っていただけに、活躍の機会が限られていたのが惜しまれるキャラクターたち。もし別の状況で彼らの個性が使用できたら、物語の展開はどう変わっていただろうか……そんな想像をかき立てられるのも『僕のヒーローアカデミア』のおもしろさといえるだろう。
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