■兄のウルトラマンレオさえコロリと騙された「にせアストラ」
中には兄弟すら見破れないほど、精巧な変身を見せた偽物もいる。1974年から75年にかけて放送された『ウルトラマンレオ』の第38話「決闘!レオ兄弟対ウルトラ兄弟」、第39話「レオ兄弟 ウルトラ兄弟 勝利の時」に登場した「にせアストラ」だ。
ウルトラの星でウルトラタワーが破壊され、すべてのエネルギーをコントロールするウルトラキーが盗まれるという大事件が発生。ウルトラの星は軌道を外れて地球に接近していく。この事件の犯人こそが、ウルトラマンレオの弟アストラだった。
地球にいたモロボシ・ダン(ウルトラセブン)はウルトラサインで事情を知り、おおとりゲン(ウルトラマンレオ)にそのことを伝えると、ゲンは激しく動揺。ダンは、ウルトラキーを奪い返すようゲンに厳命する。
やがてアストラは地球に飛来。しかし、アストラを信じているゲンはダンの命令に背いたうえ、「ウルトラ念力」でアストラの動きを止めようとするダンを打ち倒してしまう。
さらにゲンは、ウルトラマンレオに変身してウルトラ兄弟に対抗。戦いの最中にレオがアストラを問い詰めるもののアストラは口をつぐんだ。このとき、ゾフィーから最後の警告があったが、レオは「俺は命に代えても弟アストラを守る!」と宣言したのである。
レオがウルトラ兄弟の合体光線を浴びて倒れると、アストラはウルトラキーを使ってウルトラ兄弟の抹殺を目論む。そのとき、ウルトラマンキングが光線を放ってウルトラキーを破壊。さらに「洗礼光線」を浴びせたことで、アストラが偽物であることが判明し、その正体が暗黒星人「ババルウ星人」であることが分かった。
その後、レオ兄弟の活躍によってウルトラキーは元の姿を取り戻し、ウルトラの星は地球との衝突を回避。ババルウ星人も倒された。
大がかりな悪事を働いたババルウ星人の最期としてはあっけない印象もあったが、逆に兄のレオすら騙し通したにせ・アストラの変身があまりにも完璧だったため、そういう印象を抱いたのかもしれない。
ヒーローの偽物という存在に心はざわめいたが、なぜか興味を惹かれてしまう展開でもあった。大人になってからあらためて見ると、当時は気づかなかった偽物たちの強さや存在感に気づくこともあるかもしれない。興味がある人は、もう一度その活躍ぶりを見返してみてほしい。
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