『ちいかわ』くりまんじゅうって一体何者? かわいい見た目に反した「超渋い魅力」に迫るの画像
※画像は2024年6月28日に投稿された『ちいかわ』アニメ公式X(@anime_chiikawa)のポストより (c)ナガノ / ちいかわ製作委員会

 イラストレーター・ナガノ氏による漫画を原作とするアニメーション映画『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』は、公開から73日間で興行収入171億円、観客動員数1176万人を突破した(10月5日発表)。

 これまで『ちいかわ』に触れたことがなかった人も、今回の映画をきっかけに映画館に足を運び、ちいかわたちの物語にすっかり魅了されている。その中で多くの人が気になったであろう存在が、「くりまんじゅう」だ。

 見た目は、まさに和菓子の「栗まんじゅう」そのもので、丸い頭に頭頂部だけが濃い茶色になっている。可愛らしいビジュアルなので、映画で初めて見て、そのおじさん然とした声や仕草に驚いた人も多いだろう。

 くりまんじゅうは、ファンタジー風かつ子ども向けタッチの『ちいかわ』の世界において、珍しくお酒を嗜んでおり、飲んだ後に「ハーッ」とやるのが生きがいであるようだ。

 今回はそんなくりまんじゅうの、他のキャラクターにはない渋い魅力について迫りたい。

 

※本記事には作品の内容を含みます。

■大人が思わず共感するキャラクター?

 実はくりまんじゅうは、『ちいかわ』の最初期からいるキャラの1人である。当初『ちいかわ』の漫画には、ちいかわ・うさぎ・くりまんじゅうしかおらず、ちいかわにイタズラをするうさぎを鮭とばで「ベチンッ」と叩いて制裁するシーンもあった。心なしか、この回をきっかけにうさぎはちいかわをいじめなくなったようである。

 くりまんじゅうは日常的にお酒を飲んでいて、しょっちゅう二日酔いに悩まされている。その姿は近所のおっさんそのものだが、『MOGUMOGU食べ歩きくま』という著書もあり、グルメで知られるナガノ氏のキャラらしく、呑兵衛の描写がやたらと細かい。

 二日酔いを酒で相殺する「迎え酒」で青かった顔色が治る様子や、カップ酒におでんの出汁を入れて出汁割りを作る様子など、子どもたちには到底理解できないであろう光景が描かれている。

 また、お酒や食へのこだわりもすごい。映画で印象的だったのは焼きそばの食べ方だ。箸でつまんだ「やきそばひとくち 紅しょうが一本」という黄金バランスへのこだわりに、プラカップのビールが祭り気分をさらに盛り上げてくれる。

 このほかにも、漫画の中ではからすみやかまぼこ、炙りシメサバ、チータラ、サンマ、焼きシャウエッセンなど、お酒に合うおつまみをいつも食べている。その食べ方にもこだわりがあるようで、漫画を見ているだけで、ついお酒が飲みたくなってしまう。

 一方で、インターネットコーナーのYouTubeのようなサイトで、肉磨き動画や汚れたカーペットをきれいに掃除する動画に目をキラキラさせてのめり込む様子は、現実世界の大人のリアルな日常を見ているかのようだ。

 どちらも現実で実際に流行った動画であり、こういう姿がお酒好きの大人の共感を呼び、熱い支持を得ている要因なのだろう。

■面倒見も良い兄貴分

 しかしくりまんじゅうは、お酒を飲んでばかりのダメな大人というわけでもないようだ。マイペースなようで、実は結構面倒見がいい兄貴分的な一面もある。

 前述したように、ちいかわをうさぎから助けたり、ちいかわとハチワレに会った時にはおつまみを分けてあげたり、草むしりの労働をするちいかわに缶コーヒーをあげたりと、何かと気前が良く、周りをよく見ている。難関であるお酒の資格(ちいかわの世界では飲酒には資格が必要)を手に入れるために頑張るシーサーを気にかけ、勉強を見てあげることも少なくない。

 一時期はお酒の免許不携帯で禁酒させられる中で、すっかり毒気が抜けて白湯をほっこり楽しむなど、アイデンティティを失う場面もあった。だが結局は飲酒を再開し、呑兵衛のファンも安心したことだろう。


 通なファンが多そうなくりまんじゅうだが、つい先日まで「くりまんじゅうだらけくじ」という、景品がすべてくりまんじゅうというオンラインくじまで発売されていた(予定数量に達し、予定時刻より早めに販売終了)。酒好きの大人たちの希望でもあるくりまんじゅうの姿に癒され、救われている人は思った以上に多いはずだ。

 

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