加藤小夏の「本人ゲーム実況」は予想外…『サイレントヒル f』岡本基プロデューサーが語る「大ヒットの裏側」【宇内梨沙「ひねもすぬまりぬまりかな」】の画像
写真/有坂政晴

 今回の『宇内梨沙「ひねもすぬまりぬまりかな」』は特別編! 宇内さんが、発売1周年を迎えた大ヒット作『SILENT HILL f(サイレントヒル f)』コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)の岡本基プロデューサーを直撃! 複数の結末が存在する本作を、トゥルーエンドまで遊び尽くした宇内さんだからこそ聞ける「ネタバレ上等」の質問をたっぷりぶつけます。作品愛に満ちたディープなトーク「宇内が訊く!」をお楽しみください!!

【第3回/全4回】

※本記事は『サイレントヒル f』の核心部分の内容を含みます。

【ゲスト】
コナミデジタルエンタテインメント
「サイレントヒル」シリーズプロデューサー・岡本基氏

KONAMI岡本基氏 写真/有坂政晴

■KONAMI初の「CERO Z」指定タイトル

宇内梨沙(以下、宇内):『サイレントヒル f』は、すごく日本的なゲームだと思うんですが、台湾のゲーム開発会社(NeoBards/ネオバーズ)が開発しています。国外にある開発チームをコントロールしていくことは、すごく難しかったのではないですか?

岡本基プロデューサー(以下、岡本):まず、NeoBardsの皆さんは日本文化への理解も深く、竜騎士07さんの作品や日本の文化をすごく熱心に調べてくださったんです。そのおかげで、開発はとてもうまくいったなと感じています。あと、本作のトレーラームービーを白組さんが作ってくださったのですが、かなり膨大な資料集をまとめてくださったんですね。そういった資料を、スタジオを超えて共有できたことで、世界観をより深く作り込むことができました。

宇内:日本独特の文化や風習はどのようにゲームの中で再現していったのですか?

岡本:部屋の中にある家電や、食事のときの箸の並べ方などは、日本のスタッフが細かくチェックしていきました。箸の置き方が、向こうは縦置きだったりするんですよ。そういうところは細かくチェックをしてもらいましたね。

宇内:海外のスタジオならではの表現はありますか?

岡本:NeoBardsさんからは、残酷描写についても、こちらの想定以上に踏み込んだ提案がありました。アジア圏のホラー作品には、かなり生々しい表現のものもありますから……。

宇内:たしかに、アジアンホラーは恐ろしいし、グロいですよね。

岡本:その影響もあってか、過激表現はかなり振り切ったものになったと思います。

宇内:『サイレントヒル f』はレーティングがZ指定(18歳以上のみ)ですよね。

岡本:実は、“オーバーZ”になるんじゃないかと思って、正直ビクビクしていました(笑)。恐る恐るCERO(特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構)さんに提出したら、Z指定との返答をいただいて。本当に良かったです。最悪、修正しなきゃいけないのかなと思っていたので。

宇内:そうでしたか。

岡本:実は、『サイレントヒル f』はKONAMIで初めてのZ指定タイトルなんですよ。だから社内でゴーが出たこともありがたかったですね。

宇内:でも、Z指定の表現を使うことで、雛子の苦しみを描いてくださったのは、カッコいいなと思いました。

岡本:踏み込んだ表現をしようと考えていたんです。「ホラー作品の特徴的な死に方」って、プレイヤーに強烈な印象を残すじゃないですか。ホラーは殺され方や死に方に象徴的なものがあったほうがいいと思っていて。そこで顔がはがれるという描写にしたんです。
 これは自分自身の人生を失う、名前を失うというメタファーでもありますし、顔をはがされるというグロテスクさのインパクトは、プロデューサーとしても大事だなと思っていたんですよね。顔はぎという儀式も劇中に登場しますが、いろいろなキャラクターの顔が剥がされていきますし、うまく作品に混ぜ合わせることができたなと思いますね。

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