10月から始まる秋アニメには、1990年代に漫画やゲームで親しまれた作品のアニメ化や、往年の人気アニメの新作が多数並んでいる。子どものころに夢中になった懐かしいタイトルとの再会を楽しめるクールとなりそうだ。
今回紹介するのは、長い年月を経て待望のアニメ化となる作品から、新シリーズとして帰ってきた人気作まで、秋の注目作3作品だ。それぞれが歩んできた道のりと、今あらためて注目したい魅力を見ていこう。
※本記事には各作品の内容を含みます。
■連載開始から35年、待望のアニメ化が実現した『彼方から』
ひとつ目は、ひかわきょうこさんによる異世界ファンタジー漫画『彼方から』。1991年から2002年まで『LaLa』(白泉社)で連載され、累計発行部数は400万部を誇る人気作。原作の完結から20年以上が経った2026年、連載35周年を記念して初のテレビアニメ化が実現する。
主人公は普通の女子高校生・立木典子(通称ノリコ)。学校からの帰り道、突然見知らぬ世界へ飛ばされた彼女は、謎めいた青年・イザークに助けられる。ノリコの出現はその世界に伝わる予言と関係しており、イザーク自身も恐ろしい運命を背負っていた。2人はともに旅をしながら、過酷な状況に立ち向かっていく。
言葉が通じない心細さを抱えながら、戦いで弱ったイザークを看病するなど、自分にできることを探すノリコ。ど派手な戦闘描写や予言にまつわる謎だけでなく、常に身の危険が迫る旅のなかで、ノリコとイザークの関係性も丁寧に描かれている。壮大な冒険と甘酸っぱい恋愛模様が楽しめる作品だ。
2004年には星雲賞のコミック部門を受賞しており、少女漫画としてだけでなく、SF・ファンタジー作品としても高く評価されてきた本作。長い年月を経て映像化されることに対し、SNSには「ずっと待ってました!」「は? 夢?」「ここ数年で一番驚いている」といった声が寄せられるなど、ファンにとっても感慨深い様子だ。
放送されるアニメには、原作者のひかわさん自身も脚本監修として参加している。ノリコとイザークが、言葉や仕草で少しずつ距離を縮めていく過程がどのように表現されるのか見守りたい。


