■急造品ゆえに脆弱…ただし尖った性能は結構優秀だった!?

 OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』などに登場した簡易モビルスーツ「ドラッツェ」も忘れられない。ジオン軍の残党が結成したデラーズ・フリートによって、損傷したザクIIF2型と宇宙戦闘爆撃機ガトルの動力部をつなぎ合わせて建造された機体である。

 戦力不足のデラーズ・フリートが、頭数をそろえるために苦肉の策で開発した機体であり、30機程度が量産された。モビルスーツでありながら脚部を持たないフォルムは独特。宇宙戦における、一撃離脱戦法に特化していた。

 『週刊ガンダム・モビルスーツ・バイブル 56号』によれば、ドラッツェは直線の加速力だけならリック・ドムIIにも匹敵するという。だが、いくら加速性能に優れるといっても小回りはまったく利かず、対モビルスーツ戦になると損耗は甚大。また急造品ゆえに構造が脆弱で、劇中では連邦のモビルスーツと衝突時に空中分解する場面もあった。

 とてもパイロットが安心して生命をあずけられる機体とは思えないドラッツェだが、グリプス戦役でアクシズが運用しているのが確認され、ラプラス事変にも「袖付き」カラーになったドラッツェが登場。改修されながら長期にわたって運用された事実を鑑みると、使い方さえ間違えなければ活躍の場があったということだろう。


 今回は、宇宙世紀のガンダム作品において、帰還率が低そうな描写のある機体を振り返ってみた。劣勢に追い込まれた陣営による急造品が多く、どうしても人命軽視の傾向になってしまうのはやむを得ないのかもしれない。

 皆さんが、もしもガンダム世界のパイロットだったら「これだけは乗りたくない」と思う機体は何だろうか。

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