“最強”の意味が分かる! 紡がれる称号…『BLEACH』護廷十三隊・十一番隊隊長「歴代・剣八」を追ってみたの画像
DVD『BLEACH』 [尸魂界・潜入篇4](アニプレックス)©久保帯人/集英社・テレビ東京・dentsu・ぴえろ

 『BLEACH』(久保帯人氏)の十一番隊隊長といえば、多くのファンが「更木剣八」を思い浮かべるだろう。アニメ『千年血戦篇』でも、あらためて圧倒的な存在感を見せつけ、視聴者を魅了した。

 しかし、「剣八」とは更木だけの名前ではない。これは護廷十三隊最強の戦闘部隊である十一番隊の隊長を務める死神に与えられる称号であり、先代を決闘で破った者のみがその名を名乗ることを許される。更木は十一代目の「剣八」にあたる。

 では、彼より前に「剣八」を名乗った死神たちは、一体どのような人物だったのだろうか。今回は、更木へとつながる「剣八」たちの歴史を追ってみたい。

 

※本記事には作品の内容を含みます。

 

■初代剣八・卯ノ花烈! 更木を導いた「最強の女剣士」

 「剣八」の歴史を遡っていくと、まずたどり着くのが初代剣八・卯ノ花八千流(うのはな やちる)である。

 ふだんは死神の治療と救護を担う四番隊隊長として知られる卯ノ花だが、「千年血戦篇」でその恐るべき正体が明かされた。それまでの穏やかな物腰からは想像もつかない冷徹な表情に、衝撃を覚えたファンも多かったのではないだろうか。

 1000年前の尸魂界において、「あらゆる流派・あらゆる刃の流れは我が手にあり」と、自らを「八千流」と名乗り、戦いを求めていた卯ノ花。

 純粋な斬り合いを求めて刃を振るう姿は、尸魂界史上空前絶後の大悪人とまで呼ばれ、恐れられていた。その圧倒的実力を山本元柳斎重國に買われ、十一番隊の創設者にして初代隊長、すなわち初代「剣八」となったのである。

 そんな卯ノ花の前に現れたのが、流魂街「更木」で暮らしていた名もなき少年——のちの更木剣八だった。

 2人は初めて刃を交え、互いに一歩も引かぬ死闘を繰り広げる。しかし更木は、このとき生まれて初めて感じた戦いの喜びを失うことを恐れ、無意識のうちに力を抑え込むようになってしまう。一方の卯ノ花は、少年の才能を見抜きながらも、その力を封じるきっかけを作ってしまったという深い罪悪感を背負うことになる。

 そして「千年血戦篇」。長い年月を経て2人は尸魂界の監獄「無間」で再び対峙する。苛烈を極めた決闘で披露されたのが、卯ノ花の卍解「皆尽(みなづき)」だ。始解「肉雫唼(みなづき)」が傷を癒やす力を持つ一方、卍解「皆尽」は刀身が血のような液体へと変化し、空間すべてを溶かし尽くすという凄惨な殺戮の力を見せた。

 卯ノ花は、何度も更木を斬り伏せ、そのたびに自身の回道で蘇生させながら、彼の中に眠る本来の力を覚醒へと導いていく。自らが与えた「呪縛」を解き放ち、宿命の好敵手に討たれることで初代としての責務を果たし、満ち足りたように息絶えたのである。

 まさに「剣八」の原点にふさわしい、至高の死に様であった。

■七代目・刳屋敷剣八! 強さと人望を兼ね備えた「豪快な人格者」

 二代目から六代目までの剣八については、詳しい人物像が明かされていない。しかし、原作・久保氏、著者・成田良悟氏による公式小説『BLEACH Spirits Are Forever With You(SAFWY)』では、それ以降の系譜が克明に描かれている。その一人が、七代目剣八・刳屋敷(くるやしき)剣八だ。

 数百年前の十一番隊を率いていた刳屋敷は、京楽春水や浮竹十四郎と同世代に活躍した死神で、たしかな実力を持つだけでなく、隊士たちから深く慕われる豪快な人格者だった。その実力は、王属特務・零番隊からスカウトされるほどだったという。

 そんな刳屋敷の斬魄刀が「餓樂廻廊(ががくかいろう)」だ。始解の段階で巨大な生物を召喚して敵を喰らわせる強力な能力があるが、特筆すべきはその卍解。地中から巨大な「顎」を現出させ、半径数kmにおよぶ範囲のあらゆる存在を喰らい尽くす。あまりの破壊力ゆえに「尸魂界そのものを破壊しかねない」とされ、中央四十六室から卍解の使用禁止令が出されていたほどだ。

 そんな刳屋敷剣八の前に、痣城双也という1人の男が決闘を申し出る。誰もが刳屋敷の圧勝を信じていたが、予想外にも刳屋敷は瀕死の重傷を負わされてしまう。

 卍解を使えば形勢を逆転するか、少なくとも相打ちに持ち込める可能性はあっただろう。しかし、周囲にいる隊員たちを巻き込んでしまうため、刳屋敷は最後までその使用を封じた。そして最期は、自らを倒した痣城を次代の「剣八」と認めたのである。

  1. 1
  2. 2
  3. 3