原作:山田鐘人氏、作画:アベツカサ氏による『葬送のフリーレン』(小学館)は、テレビアニメが第1期、第2期ともに好評を博し、2027年10月からは第3期がスタートすることでも話題になっている。
本作には個性豊かなキャラクターが多数登場するが、中でも特に忘れがたいのがザインだ。僧侶である彼は、わずかな期間ではあるもののフリーレン、フェルン、シュタルクらと行動をともにし、3人にとって欠かせない存在となった。
彼には幼なじみである戦士ゴリラを探し出すという目的があるため、途中でフリーレンたちと別れている。しかし、その後しばらく経ってもフリーレンは「僧侶」の席を空けている描写から、いずれ彼のパーティ再加入を期待する声も多い。
そこで今回は、フリーレンたちだけでなく読者からも愛されるザインについて、アニメの中で描かれた有能さや人となりについて振り返ってみたい。
※本記事には作品の内容を含みます。
■僧侶としての圧倒的な実力
ザインはアゴヒゲとウェーブした少し長めの髪が特徴で、ビジュアルからはどこか軽薄そうな印象を与える人物だ。実際、酒とタバコとギャンブル、そして女性に目がなく、僧侶という肩書きにそぐわない“ダメ”っぷりが目立つ。しかし、その実力は本物だ。
僧侶としてのザインの有能ぶりが初めて描かれたのは、シュタルクがとある村で毒蛇に噛まれてしまったときのこと。その毒は、たった数時間で脳を溶かす恐ろしいもので、司祭をしているザインの兄ですら「手遅れですね」「死にます」と匙を投げてしまった。
ザインの兄は、地方で最も優れているとお墨付きをもらうほど優秀な司祭である。そんな人物に諦められたからには、もはや救う手立てはないと思われた。しかし、そこにやってきた弟のザインは、シュタルクの肩に軽く触れただけで毒を治してしまう。その光景を見たフリーレンが「あれは天性の才だ」と認めたほどだ。
ザインの僧侶としてのスゴさはそれだけにとどまらない。フリーレンたちと旅を始めて間もない頃に訪れた村でも、その実力を発揮している。
その村では「混沌花」という魔物によって、村人全員が眠らされる呪いがかけられていた。元凶を倒そうとするうちに、シュタルクやフェルン、フリーレンまでもが呪いの餌食になり眠ってしまう。そんな中、ザインは「女神の加護」による呪いへの耐性のおかげで、最後まで眠らずに行動する。
しかも、たったひとり残されたザインは魔物に立ち向かうため、「女神の三槍」という攻撃魔法まで披露。相手が魔法を反射する能力を持っていたせいで倒すには至らなかったが、それなりの破壊力があることがうかがえた。仲間の回復や強化だけでなく、攻撃面でもサポートできることが判明した。
さらに、ザインは眠りの呪いを一時的に解呪させる「目覚めの解呪」という魔法も使用でき、これでフリーレンを起こして勝利へと導いた。この戦いばかりは、たとえフリーレンの圧倒的な強さがあったとしても、ザインなしに乗り切ることはできなかっただろう。


