■錬金術も格闘術も超一流! 少年マンガ屈指の最強主婦「イズミ・カーティス」
ふだんは精肉店を営み、自らを「通りすがりの主婦」と名乗るイズミ・カーティス。しかし、その正体は錬金術と格闘術の双方に精通した、作中でも指折りの実力者である。
イズミはかつて禁忌である人体錬成を行い、その代価として複数の臓器を失った。しかしその際に「真理」を見たことで、エドと同じく錬成陣を使わず、手を合わせるだけで錬金術を発動できる。
若き日のイズミを描いた外伝「師匠物語」では、ナイフ一本だけを持って冬のブリッグズ山へ入り、1か月間のサバイバル生活を成し遂げている。食料や装備品をブリッグズ兵から奪って生き延びたため、要塞では後に伝説のように語られていた。
また、巨体に似合わぬ高速突進と怪力を誇るスロウスとの戦いでは、相手を一本背負いで投げ飛ばすなど、格闘戦においても怪力を誇る夫のシグやアームストロング少佐に引けを取らない。錬金術師でありながら、術を発動する間もないほど接近された状況でも戦えるのがイズミの大きな強みだ。
錬金術、格闘術ともに高い水準であり、戦闘スタイル的に戦う場所や相手を選ばない点も優れている。戦闘描写はそこまで多くないが、本調子ではない状態で多くの敵を圧倒したその実力は、短期決戦であればあるほど強さを発揮するはずだ。
■賢者の石で戦場を焦土に変える紅蓮の錬金術師「ゾルフ・J・キンブリー」
純粋な破壊力という点で外せないのが、「紅蓮の錬金術師」ゾルフ・J・キンブリーである。
キンブリーの錬金術は、物質を爆発性のものへと変換する。対象周辺の酸素を操作して焔を生み出すロイに対し、キンブリーは地面や建物そのものを爆弾に変える錬金術師だ。
イシュヴァール殲滅戦では、軍部から与えられた賢者の石を使用。通常の錬金術とは比較にならないほどの大爆発を引き起こし、スカーの兄を含む多くの人々を殺害した。
また、スカーを列車の中で待ち伏せしたほか、ブリッグズ兵による狙撃計画も事前に察知。戦場の状況を分析し、相手の思考を読む明晰な頭脳も持ち合わせている。
エドとの戦いでは、周囲を爆破してエドを地下に落とし、鉄骨が腹部を貫いて重傷を負わせた。エドの実力を分析し、「人を殺さない」という信念まで理解したうえで戦い方を組み立てており、錬金術の火力と心理戦を組み合わせる狡猾さも持っている。
ただし、キンブリーの最大級の戦果には、賢者の石の使用が大きく影響しており、石を持たない状態で比較した場合は他キャラに分があるかもしれない。それでも、広域戦において周囲への被害を一切考えずに戦える性格まで含めて、敵に回したくない存在である。
錬金術の知識やエネルギーの規模といった総合力を重視するなら、ヴァン・ホーエンハイムが圧倒的だろう。だが、遠距離攻撃が可能なロイ・マスタングや接近戦にも強いイズミ・カーティスなど、戦う相手や場所等の条件によっては有利になりそうな猛者もいる。
ほかにも、多彩な錬金術を操って数々の窮地を切り抜けたエドワード・エルリックや、「分解」と「再構築」の両方を使いこなしたスカーなど、最強候補に挙げたくなる錬金術の使い手はまだまだ存在する。何をもって「最強」とするかによって答えが大きく変わるのも、『鋼の錬金術師』という作品の設定が秀逸な点といえるだろう。


