■技が決まれば即KO! ステカセキングの「地獄のシンフォニー」

 最後は、「7人の悪魔超人編」に登場したステカセキングの必殺技「地獄のシンフォニー(悪魔のシンフォニー)」を取り上げておきたい。ステカセキングは、7人の悪魔超人の中でも最弱のキャラと思われがちだが、実はその必殺技の威力は凄まじい。

 この技は、足にあるヘッドホンを相手の耳に当て、最大100万ホーンもの大音量を直接浴びせるというものだ。筆者が小学生だった当時、「100万ホーン」という数値がどれほどのものか分からなかったが、空想科学研究所の柳田理科雄先生によれば、「地球はおろか宇宙すら破壊しかねないほどのエネルギー量に相当する」という。

 さすがにそこまではいかなくても、それだけの騒音をヘッドホンで直接聞かされたら、どれほど超人強度が高い相手であっても耐えられないだろう。技が決まりさえすれば、即座にKOにつながりそうな恐るべき必殺技である。

 ただし、この技を繰り出すには当然ながら相手の耳に足のヘッドホンを当てるという不自然な体勢に持ち込む必要がある。単独で格上の相手に使用するのは厳しいかもしれないが、タッグマッチなら効果的に活用できそうだ。

 また、シングル戦ならばステカセキングの背中にある「ミラクル・ランドセル」に収められた「超人大全集」のカセットを活用する手もある。カセットに収録された超人に変身し、その能力や技を完全にコピーできるという優れモノだが、この能力で相手の隙を作って「地獄のシンフォニー」を食らわせるというコンビネーションは有効だろう。

 

 このほかにもベンキマンの「恐怖のベンキ流し」など、物理的にも精神的にも恐ろしい必殺技が存在。ミスター・VTRが使う、相手の動きを止める「アクション・ストップ」や、レンズに写る被写体の体を縮小・拡大する「カメラレンズ ズーム・アウト/ズーム・イン)なども、使い方次第で相当の格上の相手に勝利できそうな可能性を感じる。

 このように『キン肉マン』には、効果的に使われていたら、物語の展開を大きく変えたかもしれない必殺技や特殊能力が存在した。彼らが、自身の必殺技をもっと上手く扱うことができていたら、最強超人の1人になれる未来もあったのだろうか……。

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