スポーツや芸能の世界において、偉大な親を持つ「二世」が注目されることは珍しくない。「親を超える逸材となるか」「才能を受け継いでいるのか」と期待されるのは、その血筋に秘められたポテンシャルの大きさゆえだろう。
それは、バトル漫画の世界でも同じである。主人公の子どもとして登場する二世キャラクターたちは、幼少期から規格外の才能を発揮し、時には親を超えるほどの可能性を感じさせる存在として描かれてきた。
今回は、そんな「二世のチート能力」が印象的だった3人を紹介する。
※本記事には各作品の内容を含みます。
■父は七代目火影! 作中屈指のサラブレッドが見せる天才的な忍術センス…うずまきボルト
『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』(原作・監修:岸本斉史さん、作画:池本幹雄さん、脚本:小太刀右京さん)の主人公・うずまきボルトは、七代目火影・うずまきナルトと日向ヒナタの長男である。
父は第四次忍界大戦で忍界を救った英雄であり、祖父は四代目火影・波風ミナト、祖母は千手一族と遠縁にあたるうずまきクシナ。さらに母・ヒナタは木ノ葉隠れの里が誇る名門・日向一族宗家の出身であり、その血筋だけを見ても忍界屈指のサラブレッドといえる。
しかし、ボルトの規格外さは家柄の良さだけにとどまらない。アカデミー時代から常に優秀な成績をおさめ、父・ナルトが得意とする影分身はもちろん、風遁・雷遁・水遁の3つの性質変化を習得するなど、早くから父を上回るほどの忍術センスを見せていた。
その才能を象徴するのが、物語序盤で見せた「螺旋丸」の習得である。ナルトですら、影分身によってチャクラコントロールを補い、ようやく完成させた難度の高い忍術だった。
その螺旋丸をボルトはわずかな修業期間で、しかも影分身を使わずに習得。さらには無自覚のうちに雷遁の性質変化を加え、偶然の産物とはいえ「消える螺旋丸」という独自の術まで生み出している。
もちろん、若さゆえの未熟さもあり、中忍試験では科学忍具に頼るという過ちも犯した。しかし、大筒木モモシキとの死闘を通じて父の想いを知り、1人の忍として大きな成長を遂げる。その後も彼は、数々の困難を乗り越えながら進化を続けている。
■悟空を超える底力! サイヤ人と地球人が生んだ最強のハーフ…孫悟飯
「主人公を超える可能性を秘めた二世」という魅力を、早くから体現していたキャラクターが『ドラゴンボール』(鳥山明さん)の孫悟飯である。
悟飯は主人公・孫悟空とチチの間に生まれた、サイヤ人と地球人の血を引く人物だ。戦闘民族サイヤ人の強大な力と、地球人の穏やかな心を併せ持つ彼は、幼少期からすでに父・悟空をも凌ぐ潜在能力を秘めていた。
その才能が初めて示されたのが、伯父であるサイヤ人・ラディッツとの戦いである。当時4歳だった悟飯は、ふだんの戦闘力こそ「1」だったが、父・悟空がラディッツに捕らえられた怒りによって覚醒。スカウターには「1307」と表示され、この時の悟空(416)やピッコロ(408)の戦闘力を遥かに上回った。そのとき繰り出した渾身の頭突きはラディッツに痛恨のダメージを与え、悟飯の底知れない潜在能力を強烈に印象づけるシーンとなった。
ただし悟飯は、悟空とは違ってそこまで戦いを好まない。強敵との戦闘を楽しむ悟空とは対照的に、学者になることを夢見る心優しい少年だったのである。
それでも、大切な者をおびやかす存在への怒りをきっかけに何度も覚醒。セルゲームでは伝説の超サイヤ人2へと到達し、完全体セルを圧倒した。さらに2022年に公開された映画『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』では、父や他のサイヤ人とは一線を画す独自の進化形態「孫悟飯ビースト」へと覚醒。その圧倒的な姿は、彼が父を超える可能性を秘めていることをあらためてファンに確信させた。


