『ONE PIECE』今後の展開に絡んできそうな「意味深な表紙連載」 「神」エネルの月での展開に、元王下七武海の謎めいた過去も…の画像
「ONE PIECE エピソード オブ空島【初回生産限定版BD】」(エイベックス・ピクチャーズ) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 尾田栄一郎氏が描く大人気漫画『ONE PIECE(ワンピース)』(集英社)では、物語の中に巧妙に散りばめられた伏線の数々がよく話題となる。だが重要な伏線が存在するのは、何も本編にかぎった話ではない。

 実は『ONE PIECE』の各話の扉絵にて展開されてきた、いわゆる「表紙連載」の中にも見逃せない情報が隠されていることもあるのだ。

 そこでは本編の後日談や、物語を補完する内容などが明かされることがあり、中には本編の謎に直結しかねない重要そうなシチュエーションが描かれることもある。

 そこで今回は、今後の本編にかかわってくる可能性がありそうな意味深な表紙連載を振り返ってみたい。
 
※本記事には作品の核心部分の内容を含みます。

■扉絵連載屈指の伏線祭り!? 「エネルのスペース大作戦」

 空島編でルフィに敗れた、自称「神」ことエネルの後日談を描いたのが、扉絵短期集中連載の第9弾「エネルのスペース大作戦」だ。

 428話から474話の扉絵にて連載されたこのシリーズでは、エネルが方舟マクシムに乗り込み、「フェアリーヴァース(限りない大地)」とされる月を目指すところから物語が始まる。

 月に到達したエネルは、からくり島の科学者ツキミ博士が生み出したロボット兵士「スペーシー中尉」と出会う。過去の回想では、ツキミ博士が月の爆発を目撃した衝撃で窒息死したことも明かされ、スペーシー中尉は博士の死の元凶を探るために月に旅立ち、そこで出会った宇宙海賊に敗れる場面も描かれた。

 そこに現れたのがエネルだ。彼は宇宙海賊を一掃し、月の地下に眠る古代都市を発見するという展開を迎える。

 注目すべきは、月の古代都市が「ビルカ」と呼ばれている点で、空島にあるエネルの故郷の名前と一致していた。この2つのビルカの間にどういったつながりがあるのかは現段階では不明だが、あるいは太古の「月の民」が双方を行き来していたことを示唆しているのだろうか。

 さらに「エネルのスペース大作戦」Vol.35、Vol.36の扉絵に登場する壁画には、月の民の歴史らしきものや、地上のロボットと瓜二つの姿も描かれており、単なる箸休め的な扉絵連載とは思えない設定が仕込まれているのでは……と考えた読者は多いはずだ。

 この扉絵連載は、最終的に「燃料満タン!立ち上がるエネル軍団!!」で幕を閉じ、エネルは月の地で自分の軍団を結成するに至った。

 壁画に描かれた巨大な兵器は、3つの古代兵器を描いたものではないかという声もあり、今後明らかになっていくであろう「空白の100年」や、かつて地上に存在したとされる巨大な王国などとのつながりを示唆する意味深な描写にも見えた。

■既出の重要人物の過去が明らかに!? 「鬼の子ヤマトの金稲荷代参」

 ワノ国編の終了後、麦わらの一味が出航したあとのワノ国での後日談を描いたのが、扉絵短期集中連載の第26弾「鬼の子ヤマトの金稲荷代参」である。

 この連載ではヤマトが、まだ基盤の固まっていないモモの助政権を支えつつ、崇拝する光月おでんと同じようにワノ国を漫遊する様子が描かれている。

 錦えもんから、体調の優れない康イエに代わって刀を閻魔堂に納めてきてほしいと頼まれたヤマトは、日和やお鶴から食料を分けてもらって代参の旅に出発。その道中では、カイドウを恨む子どもに石を投げられたり、大工の里・九里で誘拐事件に遭遇したり、刀を盗まれて奪い返しに向かったりと、さまざまな騒動に巻き込まれていた。

 その中には、襲ってきたフーズ・フーやホールデムらをヤマトが返り討ちにする場面もあり、結果的にうるティとページワンを救っていた。その流れでうるティは、ヤマトの子分になることを誓っている。

 そして、この扉絵連載で特に話題となったのが、旅の途中で発見された1つの墓の存在だ。

 「正義の海賊ここに眠る」と銘打たれた、「鬼の子ヤマトの金稲荷代参」Vol.40の扉絵に描かれた墓には、「光月もりあ」の名が刻まれており、苗字の「光月」をひっくり返すと「月光」となり、それと名前の「もりあ」を組み合わせると元王下七武海「ゲッコー・モリア」の名前になることから大きな反響を呼んだ。

 そして、コミックスのSBSコーナーにてこの件について質問された尾田氏は、「光月もりあ=ゲッコー・モリアであること」「異国から流れ着いた彼を迎え入れ、その強さに「光月」の名を与えたこと」「一度海へ出たがカイドウの悪政を知り、舞い戻り、戦いに敗れたこと」などを明かした。

 ゲッコー・モリアといえば、現四皇のマーシャル・D・ティーチの拠点ハチノスを襲撃して捕縛されたが、ペローナによって救出されたことが分かっている。その後の動向は不明だが、今後再登場する可能性が極めて高いキャラといえるだろう。

 さらに、このヤマトの珍道中は、光月おでんの遺志を継ぐ旅として描かれていた。新たに仲間となったうるティとページワンを従えるヤマトが、麦わらの一味に合流するような展開や、ゲッコー・モリアと邂逅する流れにつながるのかもしれない。

 加えていうと、ワノ国には古代兵器プルトンも眠っている。いまだ謎に包まれた「空白の100年」にまつわる真実への伏線としても「鬼の子ヤマトの金稲荷代参」の内容は、覚えておいて損はないのかもしれない。

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