■幼稚園時代から変わらない…蘭と築いた親友の絆
恋愛だけでなく、友情においても園子の「いい女」ぶりは存分に発揮されている。特に、幼なじみである蘭との絆の深さは物語全体を通じて印象的だ。
コミックス第87巻収録の「サクラ組の思い出(蘭GIRL/新一BOY)」(アニメ第853〜854話)では、園子と蘭、そして新一の幼稚園時代が描かれた。このエピソードで、新一が転入してくる前から、園子と蘭はすでに親しい親友であったことが明かされた。
当時、蘭が大切にしていた折り紙で作ったサクラのネームプレートを同級生に取り上げられ、バカにされる出来事が起こる。その時、園子は蘭の代わりに相手へ立ち向かった。幼い頃から、友人が困っていれば身を挺してでも迷わず助けようとする、その「男前」な性格は少しも変わっていないのだ。
幼少期から一緒に過ごしてきたからこそ、2人は現在も強い絆で結ばれている。その絆の深さが描かれたのが、劇場版『名探偵コナン 瞳の中の暗殺者』(2000年)だ。
本作で、蘭はとある事件に巻き込まれたショックで記憶を失ってしまう。園子はベッドで眠る蘭に「たとえ記憶が戻らなくても……わたしは一生友達だからね!」と涙ながらに語りかけ、その後も思い出のアルバムを持ってきたり、思い出の場所トロピカルランドを一緒に巡ったりと、いつもの明るさで蘭との思い出を取り戻そうと奮闘するのである。
事件解決後、蘭の記憶が戻ると、園子は「よかった!」と大泣きしながら蘭に抱きついて喜ぶ。幼い頃から変わらない2人の友情と絆の深さが、改めて描かれた作品だった。
派手なお嬢様キャラやコミカルなムードメーカー的な印象が強い園子だが、こうして振り返ると、その本質が義理人情に厚く、人のために行動できる「男前な女性」であることが分かる。
財力を惜しみなく仲間のために使い、恋人を一途に信じ、親友とは幼い頃から変わらぬ絆を育み続ける。その優しさと芯の強さは、王道ヒロインである蘭とはまた違った魅力を放っている。鈴木園子は『名探偵コナン』に欠かせない、もう1人の偉大なヒロインと言えるだろう。


