■序盤から怒涛の展開!気になる“問題作”も!?

 『日本三國』も面白かったですね。三つの国に分裂した近未来の日本を舞台に、日本再統一を目指す青年・三角青輝が主人公となった戦記モノで、ざっくり言うと立身出世の物語です。

 第1話から妻の死、巨悪の登場、類まれなる弁舌と国家統一への決意と、とにかく初速がものすごかった。基本的にあの熱量の展開がずっと続く作品だと思ってもらえればと思います。イメージで言うと大河ドラマと少し似ていて、主人公の三角青輝だけでなく、サブ主人公的な立ち位置の阿佐馬芳経がいて……という感じです。オープニングはキタニタツヤさんが歌っていて、映像も音楽も作風にものすごく合っていました。

 それから『鋼の錬金術師』を読んでいる方ならご存じだと思いますが、『黄泉のツガイ』も良いですね。やっぱり荒川先生の作品はキャラの個性も立っているし、基本みんな良いやつらでかっこいい。女キャラもめっちゃ強くて、魅力的なキャラが多いです。

 第1話の舞台は、「夜と昼を別つ双子」に特別な力が目覚めるという伝承がある東村。主人公の少年・ユルと、双子の妹・アサのふたりが登場します。『ハガレン』と同じく「きょうだい」が物語の中心で、『ハガレン』は兄弟、本作は兄妹です。

 で、東村の風景を見たときに誰もが「昔の時代が舞台なのかな?」と感じると思うんですが、そこに銃を持った人間やらヘリやらが舞い降りて村を襲うんですよ。ただ、2話までセットで見るとまた見方も変わってきて、「嘘だろ!?」の連続。世界観での掴みが凄まじかったですね。

 そこに「ツガイ」という、ジョジョで言うところのスタンドみたいな存在が絡んできて、いろんな人間の陰謀が渦巻いて、どっちが敵でどっちが味方か分からない。息つく間もない展開になっています。

 それからちょっと、これはランキングには入れられないんですが、『インゴクダンチ』を紹介させてください。まあ、団地でエッチな奥さんたちが戦うアニメで、キャッチコピーは「変態人妻の脅威から団地の平和を守れ、新米管理人ヨシダ!」となっています。なに食ってたら思いつくんだよこんなん。

 この作品には「バニシング排斥婦人会」という団体が出てくるんですよ。何を言っているか分からないと思いますが、彼女らはリビドークロスという、身につけた女性の自制心(羞恥心)をなくして欲望を解放する効果があるアイテムをばらまいている集団で、A級の変態人妻で構成された自治組織になっています。俺も書いていて何を言っているんだと思っています。

 ただ、内容は置いておいて、「バニシング排斥婦人会」というのはアナウンサーとしては声に出して読みたい日本語と言えますね。何を食っていたらこの単語が出てくるのかはマジで分かんない。もちろん地上波には規制がありますが、これを放送したその心意気を評価したいなと思っています。

 

 

【プロフィール】
田口 尚平(たぐち しょうへい)
2015年にテレビ東京にアナウンサーとして入社後、スポーツ中継やバラエティ番組を担当。2020年にテレビ東京を退職後、早稲田大学院でMBAを取得し「オタクを極める」という目標を掲げて「Gamchew」を創業。ゲーム実況をはじめ、エンタメ領域の仕事を続けながら、企業のビジネス支援活動なども行っている。元TBSアナウンサー・宇内梨沙さんとのポッドキャスト番組『うない、たぐちの「オタクというには限界です。」』も好評放送中。

 

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日本三國 (1) (裏少年サンデーコミックス)
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