■ジオングのコクピットはどこにある!?

 『機動戦士ガンダム』の最終決戦において、アムロのライバルであるシャア・アズナブルが搭乗したのが「ジオング」である。

 第42話に描かれたジオングの出撃時、シャアは胴体部のコクピットに乗り込む場面があった。しかし、アムロとの激しい戦いの末、ガンダムの放ったビーム・ライフルが、ジオングのボディを貫く。

 シャアのいるコクピット付近を直撃したかに見えたが、いつの間にかパイロットのシャアはジオングの頭部に移動しており、胴体部を切り離して難を逃れていた。

 しかし、シャアはいつジオングの頭部に移動したのか……。

 謎に感じた人も多かったであろうシーンだが、後にその答えが明らかになる。ガンプラの「MG 1/100 ジオング」の取扱説明書に、「頭部は火器管制およびサイコミュ用コクピット兼脱出装置」「頭部コクピットからすべての制御が可能」と書かれていた。

 そしてニュータイプ能力のないパイロットが乗ることを想定し、胴体コクピットの1人が操縦を担当、頭部コクピットのパイロットが火器を制御するという運用も可能。しかも双方のコクピットは内部でつながっており、行き来することができるという。

 しかし、それならシャアは最初から脱出装置を兼ねた頭部コクピットに乗り込めばよさそうなものだが、実は「試作機ゆえに、機体の起動や初期設定などはボディ側のコクピットで行う必要があったようだ」との記載もある。

 つまり、ジオングの胴体部に乗り込んだシャアは、そこで起動と調整を終え、頭部コクピットに移動したというのが真相なのだろう。


 今回は、すべての原点であるアニメ『機動戦士ガンダム』の不可解に感じたシーンを振り返り、放送開始から約半世紀が過ぎた現時点で判明している設定なども踏まえて解説してみた。

 あるいは製作上の作画ミスや曖昧な設定などが、こうした疑問を生んだ本当の理由なのかもしれない。だが、こうしたシーンにも解釈の余地が残され、ファンの間で議論が繰り広げられるのも、本作ならではの楽しみ方といえるだろう。

 

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