漫画、アニメともに高い人気を誇る『葬送のフリーレン』(原作:山田鐘人氏、作画:アベツカサ氏)では、公式が開催する「キャラクター人気投票」も一大コンテンツとなっている。
2026年3月に結果が発表された第3回人気投票では、総得票数1270万票を数え、第1位に輝いたゲナウには139万以上の票が集まった。1人1票の制限がなかったとはいえ、この数字は本作にかけるファンの熱量の大きさがうかがえる。
そんな『葬送のフリーレン』人気投票の特異な点は、主人公・フリーレンやヒンメルといった主要キャラクターが上位を占める一方で、「なんでこのキャラが?」とツッコみたくなるような意外なキャラもランクインすることである。
というより、キャラですらない「何か」が上位に名を連ねることも珍しくない。その様子は、もはや“お祭り”というより“カオス”である。
そこで今回は『葬送のフリーレン』の過去の人気投票を大いに沸かせ、ざわつかせた「謎の人気者」たちをご紹介。あなたにも「なんでコイツが……?」と困惑してもらえたら幸いだ。
※本記事には作品の内容を含みます。
■フリーレンをかじるミミックはTOP10常連の猛者
1000年以上を生きる大魔法使い・フリーレンが、絶対に敵わない天敵をご存知だろうか。 魔族? ……違う。不機嫌な時のフェルン? ……それも間違いではないが違う。
その答えは、ダンジョンで宝箱に擬態する魔物、ミミックである。
勇者ヒンメルに影響されて「ダンジョンの宝箱は全部開ける」という信条を持つフリーレンは、よくミミックにだまされ、その小さな体を頭からパクッとかじられてしまう。魔王を倒した魔法使いが「暗いよー! 怖いよー!」と情けなく助けを求めるギャップが面白すぎて、フリーレンVSミミックは本作の名物といえよう。
このミミックは、いわゆる“ネタキャラ”として人気が高く、第1回人気投票では堂々の第3位にランクイン。フェルンやシュタルクに20万票以上の大差をつけ、ヒンメル、フリーレンと並んでTOP3に君臨したのである。
公式の結果発表ページでは、他のキャラクターが美しいカラーイラストで紹介される中、ミミックは漫画本編から切り抜かれたモノクロイラストだったのも味わい深い。とても3位とは思えない雑な扱いが、また笑いを誘った。
続く第2回では10位に落ち着くも、TOP10入りはキープ。最新の第3回では第21位となり、とうとう人気が落ちたかと思われたが、これは1人あたりの投票数に制限がなかった結果であり、1人1票で再集計した順位は第6位と、むしろランクアップしている。
「フリーレンをかじる」というワンパターンな活躍だけで、ここまで安定した支持を集めるとは、ある意味コスパのいい人気者といえるだろう。
■アニメで名前がつけられた例も…名もなき人気キャラとは
漫画において名前がないキャラクターは、いわゆる“モブキャラ”というイメージがあるが、そんなキャラクターが一部の層から熱狂的な支持を集めることもある。『葬送のフリーレン』の人気投票ではその傾向がとくに強く、名もなきモブキャラが上位に食い込む現象が頻発している。
そんな代表例が、第2回で第11位にランクインした「大陸魔法協会受付のお姉さん」だ。思わず誰だっけ……と、気になって漫画を読み返してみると、第37話でフリーレンとフェルンに一級魔法使い試験の規定を説明していた女性のことであった。
アニメにもしっかり登場しているが、正直“ちょい役”にすぎない彼女。だが、眼鏡をかけた委員長っぽい見た目が可愛らしく、知的なたたずまいが一部ファンの琴線に触れ、この順位へと押し上げたのだろう。
また、第3回では「ルーフェン地方を襲う魔族2」が第9位に入っている。これは、アニメ第2期34話〜36話で登場した、目隠しファッションが印象的な女魔族のことだ。原作漫画では名前がなかったので仕方ないが、この「魔族2」というキャラ名があまりにも大雑把に感じるのは筆者だけだろうか。
彼女はフェルンやメトーデと戦った際、基礎のしっかりした実力を見せたが、敗北を喫している。しかし、そんな彼女に一杯食わせたメトーデは人気投票では第16位であり、順位の上では一応リベンジ(?)を果たしている。
そんな「ルーフェン地方を襲う魔族2」には、アニメ版で「ゾリーダ」という名前が設定された。名前をもらった上にTOP10に入った彼女は、第3回人気投票でも指折りの勝ち組かもしれない。


