今なお衰えない人気…『BLEACH』退場後も愛され続ける市丸ギンが秘めていた「恐るべきギャップ」の画像
BLEACH 破面・滅亡篇 8 [DVD] (C)久保帯人/集英社・テレビ東京・電通・ぴえろ

 久保帯人氏による『BLEACH』(集英社)は、今年7月から放映される『BLEACH 千年血戦篇-禍進譚-』でアニメ版が完結を迎える予定だ。

 この作品の大きな魅力に個性的なキャラクターの存在があり、主人公の黒崎一護をはじめ、それぞれに熱狂的なファンがついている。そんな中でも護廷十三隊三番隊隊長だった市丸ギンは、すでに途中退場したキャラクターではあるが、たびたび話題になるほどの人気を誇る。

 登場回数が特別多いわけでもなく、「傍観者」として描かれる場面がほとんどであるにもかかわらず、なぜそこまで人気を集めたのか……。それは、彼が作中屈指の「ギャップ」を秘めていたことが関係しそうだ。

 

※本記事には作品の内容を含みます。 

■糸目だけど、ここぞという時に“開眼”

 そもそも、ギンはビジュアルからしてギャップにあふれたキャラクターである。

 彼はいわゆる「糸目キャラ」で、常に薄っすら笑っているかのように描かれ、基本的には瞳が見えない。一見優男風だが、何を考えているか分からない不気味さもあり、ギンと対峙する者は彼に対して少なからず恐怖を抱いていたようだ。

 そのように基本的には表情が変わらないギンだが、戦闘中などに思わず目を開く場面もあった。

 護廷十三隊十番隊隊長・日番谷冬獅郎との戦いでは、初めて斬魄刀の能力を解放した時、「射殺せ 『神鎗』」とつぶやいて開眼。一護との戦いでは、彼の力量を測るため卍解「神殺鎗」を繰り出した際に目が開かれた。

 「ここぞ!」という場面で力強く開眼し、その眼光は相手を射抜くかのごとく鋭い。ふだんの飄々とした印象とのギャップも相まって、思わずドキッとさせられてしまう。

 瞳の色は原作漫画では水色だが、アニメの初期は赤で描かれている場面もあり、どちらにしても見る者に強い印象を与える。ギンの“開眼”シーンは片手で数えるほどしかないが、だからこそ貴重で何度も見返したファンも多いことだろう。

■敵の懐で虎視眈々と機会を狙う策士

 ギンは当初、護廷十三隊五番隊隊長だった藍染惣右介に従う配下として描かれていた。藍染は、ふだんは巧みに隠していたが圧倒的な能力を誇る強者であり、自身の目的のために護廷十三隊を離反する。本性を明かし、秘めていた力を発揮した際はあまりにも強さがケタ違いすぎて、どうやって勝つのかイメージできなかったほどだ。

 かつての仲間が藍染に次々と倒されていく中でギンは、力量の違いが分からずに無謀にも挑んだ結果だと冷静に観察していた。圧倒的な強者を前に逆らうのはムダだと考えており、それゆえに命令に従っている……といった印象を受けた。しかし、それは間違いだったことがその後明らかになる。

 ギンが藍染に従っていた理由は、幼なじみである護廷十三隊十番隊副隊長・松本乱菊が関係していた。乱菊は幼い頃、何者かに魂魄を奪われているのだが、ギンはその「親玉」が藍染だと一目で見抜いた。そして自ら藍染に近づき、何年もかけて信用を勝ち取り、彼の斬魄刀「鏡花水月」の完全催眠から逃れるための条件を聞き出すことに成功する。護廷十三隊の誰もができなかったことを、たった1人で自分の人生をかけてやってのけたのである。

 しかもギンは、自らの斬魄刀「神鎗」の能力についてもウソをつき続けていた。刀が単純に伸び縮みするという話だったが、実はその際、刀身は塵状になって姿を変える。しかも刃の内側には、相手の細胞を溶かして崩す猛毒があるという。

 藍染はもちろんのこと、味方も含めて全員をだますつもりで、ギンは用意周到に準備してきたのだろう。何を考えているか分からない仮面の裏に、どれだけの覚悟と葛藤があったのか、想像するだけで切ない気持ちになってしまう。

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