■響凱が視聴者から嫌われにくい理由とは?

 さて、今回の敵だった響凱だが、意外にもSNSでは彼に同情的な声が多い。もともと響凱は十二鬼月の下弦の陸だったが、人を多く食べられなくなったことで鬼舞辻無惨から数字を剥奪され、力をつけるために稀血である少年・清をさらったのだった。

 SNSでは「なんか憎めない」「下弦剥奪、他の鬼と稀血の奪い合い、鬼狩りの乱入、絶賛迷子中……そりゃイラつくよ」といった声があがった。また炭治郎の「俺が挫けることは絶対にない」というセリフに対しても、「人間時代にパワハラ・モラハラで心が折れた響凱さんの前で言うのがなんともいえない」など同情の声を集めた。

 次回のエピソードで明かされる彼の人間時代の境遇もあってか、あまり視聴者から嫌われていない鬼といえる。よく考えると、下弦の伍・累が倒された後の無惨によるパワハラ会議では、魘夢を除くすべての下弦の鬼が殺されている。結果が残せなかったのに数字の剥奪程度で済まされた響凱は、無惨のお気に入りの一人だったのかもしれない。

 ところで、今回響凱の能力をじっくり見ると、ある鬼との共通点が見えてくる。響凱の能力は体についている鼓を鳴らすと部屋が回転するというもので、右肩の鼓を鳴らすと右回転、左肩で左回転、右足で前回転、左足で後ろ回転。さらに腹の鼓を叩くと爪痕のような斬撃が出る。

 さらには、なくしてしまった背中の鼓を叩くと、今いる部屋が変わるようで空間転移能力まで持っていた。

 これは、無限城を操る鳴女とかなり似た能力に思える。鳴女は琵琶を弾くことで(彼女は小さな目玉を使っての探知・探索もできるが)無限城の配置を自由に操る。響凱は、無惨から下弦の座を剥奪された際、腹の鼓しか持っていなかったため、その後に部屋の回転の能力を身につけたようだ。

 彼のその向上心で、その後も力をつけ続けていたら、鳴女のような立場になるのも夢ではなかったかもしれない。

 SNSでは「初放送時、この鼓屋敷編から鬼滅の刃の作画の凄さが話題になり始めたけど、これも今振り返ると、後の布石だったんだな」と無限城編に絡めての鋭い意見もあった。

 

 次回は鼓屋敷での戦いに決着がつく。心が折れそうになってもくじけない炭治郎と、鬱屈した響凱との対比が楽しみだ。

 

■再放送で話題再燃!伝説級のヒット作、その原点をチェック 
鬼滅の刃 1
鬼滅の刃 1
  1. 1
  2. 2
  3. 3