1966年放送の『ウルトラQ』から始まった昭和『ウルトラマン』シリーズでは、ウルトラ兄弟たちがさまざまな怪獣や宇宙人と激闘を展開。最後は敵を打ち倒し、地球の平和を守ってきた。
しかし、ときにはウルトラ兄弟が敗北を喫したこともあった。たとえばウルトラマンが宇宙恐竜「ゼットン」に敗れたときは、多くの視聴者がまさかの結果に呆然自失となったものだ。
また、最後はかろうじて勝利をおさめたものの、戦いの最中に大ピンチに陥り、あまりにもショッキングな姿を晒したことも……。
今回は子ども心に「もうダメだ」と絶望せざるを得なかったウルトラ兄弟の危機について振り返っていこう。
※本記事には各作品の内容を含みます。
■「バードン」により、ゾフィーやウルトラマンタロウが串刺しに!
最初は1973年放送の『ウルトラマンタロウ』の第17話「2大怪獣タロウに迫る!」、第18話「ゾフィが死んだ!タロウも死んだ!」、第19話「ウルトラの母 愛の奇跡!」と3話連続で登場した火山怪鳥「バードン」だ。
大熊山が異常噴火を始めたことで巨大な卵からバードンが孵化。タロウが食葉怪獣「ケムジラ」と戦っているときに、どこからともなく飛来する。
タロウ、バードン、ケムジラの三つ巴の戦いとなり、バードンはいきなりタロウの背中に鋭いクチバシを突き刺す。倒れて、もだえ苦しむタロウの背後から、バードンは続けざまに背中を突いた。
さらに、仰向けになったタロウの腕に噛みついたり、胸や脇腹あたりにクチバシを突き刺したりとやりたい放題。血と埃にまみれ、ボロボロの姿になったタロウは、そのまま力尽きてしまう。目の光が消え、横たわったまま動かないタロウの姿はあまりにも衝撃的だった。
すると、続いてウルトラ兄弟の長男格でもあるゾフィーが来援し、バードンと激突。一進一退の攻防のあと、ゾフィーの「Z光線」がヒットして優勢に思えた。しかし、バードンが火炎攻撃で反撃すると、炎を浴びたゾフィーの頭部が燃え上がるというショッキングなシーンが……。
そこからゾフィーは防戦一方の展開になり、強烈なクチバシ攻撃を何度も浴びてゾフィーは沈黙。頭部に痛々しい火傷の痕を残し、ゾフィーまで力尽きたのである。埃まみれになったゾフィーの遺体はあまりにも無残だった。
最終的にバードンは、ウルトラの母の力によって再生されたタロウの活躍により息の根を止められる。しかし、ウルトラ兄弟を立て続けに倒したバードンのインパクトはあまりにも強烈で、「バードン強し!」の印象はいまだに忘れられない。
■「ドロボン」にカラータイマーを奪われ、ウルトラマンジャックがさらした無残な姿
ある意味、タロウやゾフィーが串刺しにされた姿以上にショッキングだった場面がある。それが1974年放送の『ウルトラマンタロウ』の第52話「ウルトラの命を盗め!」で繰り広げられた泥棒怪獣「ドロボン」との戦いだ。
宇宙戦争に加わっていたドロボンがタロウの力を利用しようと画策。宇宙空間でウルトラマンジャックの追跡をかわして地球へ飛来する。
地上でのタロウとの初戦では、宇宙科学警備隊「ZAT」の二谷一美副隊長を人質に取り、手にした「宇宙こん棒」で相手をめった打ちにする。結局、この戦いは人質がいるおかげでタロウは手出しできず、いったん撤退する。
そして驚きの展開となったのが、この直後のウルトラマンジャックとドロボンの戦いだ。二谷副隊長の身代わりになろうとジャックが名乗りを上げると、ドロボンはカラータイマーを奪って自分の胸につける。するとジャックは緑色の炎に包まれながら、体がぺしゃんこにしぼんでしまった。
カラータイマーを失ったジャックの体は、布のようなペラペラの状態に。一瞬、何が起こったのか理解できず、目を疑ってしまう光景だった。
最後はタロウがカラータイマーを奪還し、ジャックは無事に復活。ドロボンも二谷副隊長の活躍によって倒された。とはいえ、ペラペラになったジャックの衝撃的な姿は忘れられず、戦いの結果よりもセンセーショナルなシーンだった。


