星の爆発、地元警察すら黙らせる権力…あれは彼女の仕業だった?『銀河鉄道999』どう考えてもおかしい「メーテルの意味深行動」の画像
[Blu-ray]『銀河鉄道999』(東映アニメーション・東映ビデオ)/(C)松本零士・東映アニメーション

 松本零士さんの名作『銀河鉄道999』に登場する、謎多き美女・メーテル。主人公の星野鉄郎は宇宙の旅で幾度となく命を落としかけるが、その都度メーテルが巧みにサポートし、ピンチを救ってきた。

 しかし本作では、999号が脱出したタイミングで停車していた星が爆発したり、突然敵が心変わりをしたりすることがある。そうした場面を振り返ると、「もしかしてメーテルが裏で関与していたのでは?」と疑いたくなるようなケースも存在するのだ。

 今回は、メーテルの底知れぬ力や意味深な行動が描かれたエピソードを振り返りたい。

 

※本記事には作品の内容を含みます。

 

■こんな星なんて滅べばいい…激高したメーテルの策略で爆発した可能性が高い「二重惑星のラーラ」

 本作には人間を見下す理不尽で残酷な星が登場するが、その筆頭ともいえるのが「二重惑星のラーラ」のエピソードだ。

 「完全機械化」という星に住む機械化人たちは、生身の人間である鉄郎を徹底的に見下し、差別的な態度をとる。そんな彼らの仕打ちに耐えかねた鉄郎は銃を乱射し、警察に追われる身となってしまう。

 逃走の末、鉄郎とメーテルはラーラという女医に捕らえられる。ラーラは気絶した鉄郎の生身の体と自分の心を勝手に入れ替え、この星から脱出しようと企んでいた。メーテルはそんなラーラの計画を阻止して鉄郎の体を取り戻し、999号で脱出する。

 しかし、999号が星を離れた直後、「完全機械化」の星は爆発を起こし、跡形もなく消滅してしまうのである。

 実は、星を脱出する前にメーテルは「ちょっと先に行ってて」と、鉄郎と別行動をとっている。その間に何らかの細工をして、この星を爆破したとも考えられるのだ。それを証明するかのようにメーテルは、ラーラと対峙する際に鉄郎へ目をつぶるよう命じ、「私はこの星が心の底からきらいになったわ」「こんな星などほろびてしまうがいい!!」と激高していたのだ。

 エゴにまみれた機械化人に対するメーテルの怒りが、星を崩壊へ導いたという疑惑は拭えない。そう考えると、メーテルは宇宙の星を破壊できるほどの恐ろしい力を秘めているのかもしれない。

■銃を突き付けられ万事休す…しかしメーテルがすべてをさらしてその場を切り抜けた「かげろう星の文豪」

 『銀河鉄道999』では、メーテルの美しさに心を奪われ、理性を失ってしまう男性が多く登場する。その中でも印象的なのが「かげろうの星」で出会った大小説家・世井正雪のエピソードだ。

 彼は宇宙最長の長編小説を執筆するという名目のもと俗世間から離れ、この星でたった1人で暮らしていた。しかし、偶然星に降り立ったメーテルの姿を見た瞬間、その圧倒的な美しさに魅了されてしまう。その後世井は鉄郎を電撃銃で眠らせてパスを盗み、999号に乗り込んでメーテルとともに旅立とうとするのだ。

 しかし、自分に異常なまでの執着を見せる世井に対し、メーテルは驚くべき行動に出る。「私がどんな女か見せてあげます」と自ら服を脱ぎ捨て、“一糸まとわぬ本当の姿”を世井の前にさらけ出したのだ。

 メーテルの真の姿を見た世井は「わしは悪夢を見ていたらしい」とつぶやき、再びかげろうの星に1人残って小説を書き続けるのであった。

 本作において、メーテルの真の姿がどのようなものであったかは一切明かされていない。ただ、世井をすっかり大人しくさせてしまうほどの“何か”であったことは間違いないだろう。

 真実の姿を見せただけで相手を黙らせてしまったメーテル。彼女が単に美しい人間の女性ではないことを読者に強く印象づけたエピソードだ。

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