岸本斉史氏による『NARUTO-ナルト-』(集英社)は、連載終了から10年以上経った今もなお、国内外で愛され続ける名作である。忍術や血継限界を駆使した迫力満点のバトル、巧みな伏線回収、思わず涙を流してしまう人間ドラマなど、幅広い魅力があるからこそ根強い人気を誇っているのだろう。
本作には数多くの忍術が登場するが、中でも印象的なのが特殊な瞳で術を放つ「瞳術」だ。特に有名なのは、うちは一族の「写輪眼」だが、あらためて振り返ってみると思った以上に多彩な瞳術が存在している。
そこで今回は『NARUTO』に登場するさまざまな「瞳術」について、その起源や種類、効果などを解説していこう。
※本記事には作品の内容を含みます。
■作中で圧倒的存在感を放つ「三大瞳術」
瞳術のルーツは、本作のラスボスであり「チャクラの始祖」である大筒木カグヤにある。カグヤは両目に「白眼」を、額には「写輪眼」と「輪廻眼」の力をあわせ持つ「輪廻写輪眼」を備えていた。「写輪眼」「白眼」「輪廻眼」は三大瞳術と称され、大筒木一族の子孫に受け継がれていくことになる。
中でも最も有名なのは、やはり「写輪眼」だろう。主人公であるうずまきナルトのライバル・うちはサスケをはじめとした「うちは一族」が持つ眼であり、作中で最初に登場した瞳術でもある。
写輪眼は「万華鏡写輪眼」、「永遠の万華鏡写輪眼」と段階を踏んで強くなっていくが、その開眼条件はかなり厳しい。万華鏡写輪眼を得るには親しい者との死別などを経験する必要があり、永遠の万華鏡写輪眼は、血縁者の万華鏡写輪眼を移植することで得られる。かなり過酷な道のりを歩んだ者しか極められない瞳術なのだ。
写輪眼と万華鏡写輪眼の違いは、新たな能力の獲得だ。うちはイタチの「天照」や「月読」、うちはオビトやはたけカカシの「神威」、うちはシスイの「別天神」、サスケの「加具土命」は、万華鏡写輪眼を開眼してはじめて使えるようになった技である。これらの能力は開眼者固有のものであり、どのような能力が得られるかはその時が来るまで本人にも分からない。
そして、万華鏡写輪眼が両目に開眼すると、「須佐能乎」を使用できるようになる。須佐能乎の形態にもまた段階があり、「完成体須佐能乎」になると巨大な魔獣「尾獣」に匹敵する力を出すことが可能に。個人に使用できる枠を完全に超えた、作中最強クラスの忍術といえるだろう。
それほど圧倒的な力を振るう代償として、万華鏡写輪眼は使用するたびに視力が落ち、いずれは失明する危険性がある。しかし、永遠の万華鏡写輪眼を得るとそのリスクはなくなり、失明を恐れることなく強力な技を使用できるようになるのだ。
続いて「白眼」は、日向ネジや日向ヒナタをはじめとした日向一族の血継限界である。写輪眼のような攻撃力はなく、“見抜く”ことに特化しているのが特徴だ。一見地味ではあるものの、ほぼ360度の広範囲や遠距離を見通し、人体のチャクラの流れやその排出口「点穴」まで見抜いてしまう力は唯一無二。何より眼を使ってもリスクがないというのが大きく、近接戦闘から後衛に回っての援護まで、使い道も幅広い。
最後に「輪廻眼」は、開眼すると火・風・雷・土・水の「五大性質」をすべて使用でき、「六道の術」という強力な能力も扱えるようになる。もちろん写輪眼と同様、うちはマダラの「輪墓・辺獄」やサスケの「天手力」、カグヤの「天之御中」など、固有の能力も発現される。三大瞳術の中でも最強とされている通り、使い方次第でいかなる力も発揮できる眼といえるだろう。
ちなみに輪廻眼と輪廻写輪眼があり、輪廻写輪眼のほうが上位種にあたるが、その性能の違いについては詳しく説明されていない。


