輝きが狂気に変わる…嵐メンバーが「闇キャラ」を演じたドラマが最高すぎてヤバイ【かんそうの週刊ドラマレビュー】の画像
画像提供/かんそう

 人気ブロガーのかんそうさんが毎週1回『ふたまん+』にてお送りする、ドラマへの熱い“感想”。今回は、先日解散した国民的アイドル「嵐」に注目。メンバー5人が出演したドラマの中から、いつもとは違う彼らが堪能できる、狂気や悲哀に満ちた作品をセレクトして徹底解説します!

 

 5月31日、東京ドームで行われたラストライブをもって活動終了したアイドルグループ・嵐。

 嵐の魅力は楽曲やパフォーマンスだけでなく、それぞれの主演映像作品の面白さにもある。特に最高なのが「闇を感じる役」を演じた時。ふだんのメンバーの輝きゆえに、イメージとかけ離れた役を演じれば演じるほど闇も深くなる。そんな「闇嵐」作品を紹介します。

 

 まずは大野智。闇・大野の魅力は「ギャップ」。バラエティ番組で見せるいつものフワフワとした掴みどころがない大野智を知れば知るほど、とまどいながらOne Love。

◆ドラマ『魔王』(2008年/TBS系)
 大野智が演じる弁護士・成瀬領は、殺された弟・英雄の無念を果たすための復讐の鬼となっていく。彼の演技は一言で言えば「消える」。作品ごとにまったく違う顔を見せ、そこに「大野智」をいっさい感じさせない。本当の感情を隠して加害者を騙し復讐していくその冷酷さと美しさに窒息しそうになる。

◆ドラマ『鍵のかかった部屋』(2012年/フジテレビ系)
 逆に大野智の「無口」「なにを考えているかわからない」というもともとの特性を120パーセント増しにしたのが、このドラマの主人公・榎本径。セキュリティショップの経営者で鍵に関してのスペシャリストで、次々と密室殺人の謎を解き明かしていく。
 立場上「正義」のはずなのに、その不気味さゆえ事件が解決しても「まったくスッキリしない」異常ドラマ。ほぼ変わることのない表情、上がることのない声のトーン、仮面が張り付いたような大野の顔が本当にたまらない。

 

 次は二宮和也。闇・二宮の魅力は「純粋」。怒り、悲しみ、憂い、迷い、それらを全身全霊でありのままに演じることができる。だからこそ怒りの演技のシーンは見ていてこっちが怒られてるような気持ちになって漏らすし、悲しいシーンは一緒に泣きたくなる。

◆ドラマ『流星の絆』(2008年/TBS系)
 幼い頃に家族を失った三兄弟の復讐劇。ニノ演じる主人公・有明功一は、純粋ゆえに復讐の炎を燃やし続ける。笑顔の裏に潜む冷たい決意、兄弟との絆がもたらす葛藤が胸を締めつける。明るい二宮のイメージが完全に崩壊し、視聴者は彼の瞳の奥底に沈む深い悲しみと怒りに飲み込まれる。

◆ドラマ『ブラックペアン』(2018年・2024年/TBS系)
 性格は超がつくほど傲慢だが、腕は超一流の外科医・渡海。「実力」という名の剣を相手のノドに突き刺しながら正論を捲し立てるニノに罵倒されたい。
 二宮の純粋さがここでは毒のように作用し、医療現場の闇をえぐり出していく。患者の命を道具のように扱う冷徹さと、しかしどこか人間味を残す矛盾が絶妙。傲慢な台詞の一つ一つが、ニノの透明感ある声で響くからこそ、痛烈で忘れられない。純粋な魂が闇に染まる過程を、ニノはリアルに体現し、視聴者の心を掻き乱す。

 

 そして松本潤。闇・松本の魅力は「オーラ」。ふだん圧倒的なアイドルオーラがあるからこそ、それとは正反対の地味な役、影のある役を演じたときにより光によって闇が深くなる。

◆ドラマ『失恋ショコラティエ』(2014年/フジテレビ系)
 スイーツ職人として確かな腕がありながらも、たった一人の女性・サエコ(石原さとみ)を振り向かせるためだけにチョコを作り続ける恋愛主義者。見た目のカッコ良さと、サエコ絡みになると一気に気色悪くなるそのギャップはもはや闇。恋に惑わされ、恋に全てを捧げた男の無様な姿を目撃していただきたい。

◆ドラマ『スマイル』(2009年/TBS系)
 松潤が演じるのは、日本人とフィリピン人の間に生まれた青年・ビト。本人はなにひとつ悪いことしていないのに、環境のせいでどんどん最悪な方向に転がり落ちる。
 ふだん見てるこっちが失明するほどの輝きを放つ「松潤」は、どこにもいない。だからこそ、前述したように「ビトが可哀想になればなるほど松潤が際立つ」という意味がわからない現象が起こる。

  1. 1
  2. 2
  3. 3