2026年は、テレビアニメ『ルパン三世』が放送55周年を迎える年である。本作はモンキー・パンチ氏が1967年より『WEEKLY漫画アクション』(双葉社)で連載していた同名漫画を、1971年よりアニメ化した人気シリーズだ。
怪盗アルセーヌ・ルパンの孫であるルパン三世を主人公に、0.3秒の早撃ちで知られるガンマン・次元大介、謎の美女・峰不二子、そしていにしえの大泥棒・石川五右衛門の末裔・石川五ェ門(※表記は現公式準拠)という「ルパン一味」が活躍する物語だ。
1971年放送の『ルパン三世 PART1』を皮切りに、1977年の『PART2』、1984年の『PART3』と昭和に3シリーズが放送。その後も新シリーズやスピンオフ、テレビスペシャルに映画、OVAなど、さまざまな形態で続いている。
アニメ『ルパン三世』の劇中では、さまざまなメカや強力な銃火器などが登場。それらに対抗するのが、主に次元の射撃と五ェ門の斬撃である。
五ェ門が所持する愛刀「斬鉄剣」の切れ味は凄まじく、あらゆるものを切断する日本刀として描かれている。コンクリートの壁や鋼鉄の扉はいうに及ばず、飛行機、戦車、高層ビル、あげくは発射されたミサイルまで真っ二つに斬り裂き、「またつまらぬものを斬ってしまった」の決めゼリフもおなじみである。
そんな完全無欠に思える斬鉄剣だが、実はアニメ作品においては、視聴者が驚くような意外な設定も存在する。そこで今回は昭和版『ルパン』を中心に、斬鉄剣に隠された謎を振り返ってみたい。
※本記事には作品の内容を含みます。
■斬鉄剣が「唯一切断できないもの」とは…!? 『PART2』第61話「空飛ぶ斬鉄剣」
最初に紹介したいのは、五ェ門の斬鉄剣の「意外な弱点」が明らかになった『PART2』の有名なエピソード、第61話「空飛ぶ斬鉄剣」から。
死の商人シャーロックから斬鉄剣を盗むよう依頼されたギャングの親玉カモネは、不二子を使って斬鉄剣を奪取。そして奪った斬鉄剣をリモコン飛行機に装着し、破壊工作を開始する。
あちこちで紛争を起こし、自分たちの武器を売りさばいて儲けようとするシャーロック。ルパンたちはそれを阻止しようと動くが、カモネの操るリモコン斬鉄剣の前に手も足も出ない。
斬鉄剣の弱点を聞かれた五ェ門が、「たった1つだけ斬鉄剣に斬れないものがある」と明かしたのが、まさかの「コンニャク」だった。五ェ門いわく「あのブヨンブヨンしたコンニャクだけは、いくら試しても斬れなかった」とのこと。
ルパンたちはアフリカの森林でコンニャク芋を掘り、手づくりのコンニャクをセスナ機に塗り固めて再戦。するとリモコン斬鉄剣はコンニャクに覆われたセスナを斬ることができず動けなくなり、五ェ門は斬鉄剣を取り戻すことに成功したのだった。
この「斬鉄剣はコンニャクを斬れない」という弱点はあまりにも有名だが、実はそのエピソードが登場するのはこの回のみである。
しかも「昭和の3シリーズ」のエピソードだけでも斬鉄剣は、サイボーグと化したミスターXに通用せずへし折られ、卵型の十年金庫や、インベーダー金庫、マイアミ銀行の金庫、ベイルート移動銀行の壁、ピンカートンの金庫などなど、実は「コンニャク」以外にも斬れないものは結構あった。
■斬鉄剣にまさかの“妻”がいた!? 『PART2』第131話「二人五右ヱ門 斬鉄剣の謎」
次に紹介するのは、意外な斬鉄剣ファミリーが判明した『PART2』第131話「二人五右ヱ門 斬鉄剣の謎」のエピソード。
仇敵・仁駄エ門に連続強盗殺人の濡れ衣を着せられた五ェ門は、斬鉄剣の切れ味が落ちていることに気づく。実は斬鉄剣には、五ェ門が所持する「男刀」と、仁駄エ門が持つ「女刀」の二振りが存在。この一対の“夫婦剣”を300年に一度は添い寝させないと斬れ味が鈍くなり、“普通の刀”になってしまうというのだ。
双方、利害の一致から、五ェ門が持つ男刀と仁駄エ門が持つ女刀の「添い寝式」を了承。この儀式のあと、斬鉄剣は無事切れ味を取り戻した。
しかし、仁駄エ門は自身が仕掛けた硫酸のプールに女刀ごと落下して消滅したため、次の300年後は斬れ味を取り戻すことはできなくなった。
ちなみに斬鉄剣は、何度も刃こぼれをしては切れ味が戻っているし、映画『ルパンVS複製人間』で折れた際は「直せばいい」とも言及している。どうやら通常の破損程度なら難なく修復できるようだ。


