■一家を外堀から支える、流星街出身の「執事集団」
ゾルディック家を語るうえで忘れてはならないのが、一家に仕える執事たちの存在である。彼らは単なる使用人の域を遥かに超えており、並のプロハンターをも凌駕する戦闘力を持った精鋭集団だ。
たとえば、総執事長を務めていたゴトーだ。彼は凄まじい威力のコイン弾を武器に戦う実力者であり、「会長選挙・アルカ編」では、あのヒソカ=モロウを相手に壮絶な死闘を繰り広げた。幼い頃からキルアを深く気にかけていた人物でもあり、その最期は多くの読者に衝撃を与えた。
また、シルバ直属の古参執事であるツボネも、屈指の実力者である。彼女は自身のオーラを原動機付きの乗り物に変形させる特異な念能力の使い手だ。
ナニカから「小指の爪ちょうだい」と“おねだり”をされた際にも、顔色ひとつ変えずに爪を差し出すなど、その忠誠心は計り知れない。さらに、ツボネの孫娘であるアマネや、かつて単身で100人の賞金稼ぎを退けた実績を持つ執事見習いの少女・カナリアなど、若手にもかなりの実力者がそろっている。
そんな規格外の能力を持つ彼らの幾人かは、法律や国家の主権が及ばない無法地帯「流星街」の出身であることが明らかとなっている(公式キャラクターブック『HUNTER×HUNTERハンター協会公式発行ハンターズ・ガイド』より)。この流星街は「幻影旅団」の結成の地としても知られ、作中でも屈指の危険地帯だ。実は、キルアの母・キキョウも流星街の出身であり、ゾルディック家と流星街には古くから深いつながりがあることが示唆されている。
このように、ゾルディック家は単なる「強い暗殺者一家」ではない。観光地にもなっている本拠地、力なき者を拒む「試しの門」、怪物級の能力を持つ家族たち、そして彼らの外堀を鉄壁の布陣で支える精鋭の執事たち。そのすべてが、彼らの異質さを物語っている。
さらには流星街や暗黒大陸といった物語の根幹にかかわる要素とも不気味なつながりを見せており、その謎は深まるばかりである。
現在物語が進行している「暗黒大陸・王位継承編」においても、イルミやカルトがブラックホエール1号に乗り込むなど、ゾルディック家はすでに深く物語に関与している。一族が抱える闇と歴史が、この先の世界の謎とどのように交錯していくのか、今後も彼らの動向から目が離せない。
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