■ジオンが開発したモビルタンクという超弩級戦車
タンクは連邦軍の専売特許かといえば、決してそんなことはない。OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO 一年戦争秘録』には、ジオン軍が開発した試作モビルタンク「ヒルドルブ」が登場する。
ヒルドルブの開発自体は、一年戦争前の宇宙世紀0072年からスタートしたが、その間に人型モビルスーツのザクが完成。汎用性で劣るヒルドルブは、モビル形態への変形機能が追加されることになる。この形態に変形するとモビルスーツの上半身が姿を現し、ザクマシンガンなどのモビルスーツ用の武装も使用できた。
本来の主砲である30cm砲は宇宙戦艦のものを転用、その最大射程は30kmを超える。一見すると巨大な自走砲にしか見えないが、モビル形態になると汎用性が上がるのが特長である。
しかし、一年戦争開戦前の運用試験においてヒルドルブの制式採用は見送られる。だが開戦後に、残された試作機は地上戦に投入される。再び試験運用の名のもとに実戦投入されたヒルドルブは、地球に降下したと同時に会敵。相手は地球連邦軍に鹵獲された6機の陸戦型ザクIIだった。
もともと戦車兵だったデメジエール・ソンネン少佐が乗るヒルドルブは、10km離れた場所から主砲を発射。見事命中させ、一撃でザクを破壊する。
その後、他のザクに接近を許すも、キャタピラによる高速移動とモビル形態による攻撃で複数のザクを圧倒。最後はヒルドルブも大破したが、ザクを全機しとめて、過去の試験での不本意な評価を見事払拭してみせた。
今回は『ガンダム』シリーズにおいて、どうしても主役になりにくいタンク型の機体に注目し、それらの活躍シーンを振り返ってみた。人型のモビルスーツに比べて、時代遅れというイメージを抱かれがちだが、戦車風の機体が無双する展開にロマンを感じるファンも少なくないはずだ。
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