■盲点を突く発想「見えない凶器 蘭の初推理」
アニオリ回ではコナンだけでなく、蘭や少年探偵団、小五郎が活躍する事件も多い。第196話「見えない凶器 蘭の初推理」は、そのタイトル通り、蘭が推理でトリックを突き止める回だ。
事件の発端は、蘭と鈴木園子が車にひかれそうになったことである。運転していたのはフラワーデザイナーの吉野千恵。彼女は謝罪するとともに、最近めまいや激しい頭痛に苦しめられていることを明かした。
やがて蘭は千恵の夫・吉野明夫のささいな行動に引っかかりをおぼえ、体調不良の原因が彼にあるのではないかと疑い始める。当初は決定的な証拠は出なかったが、千恵の外出中、それも車で移動しているときに具合が悪くなっているという情報が事件解決のカギとなった。
犯人が用いた手口は、有機塩素系の農薬を希釈してスプレー状にし、カーエアコンに仕込むというもの。クーラーを作動させると農薬がミスト状になって車内に拡散し、千恵の体を蝕んでいく。
車のエアコンは盲点で、そんな場所に毒を仕込む犯人の発想には驚かされた。ただし、車内を調べられたらすぐにバレてしまうのが痛いところ。仮に殺害計画が成功していたとしても、捜査で毒物が検出されて捕まっていた可能性は高いだろう。
ともあれ、蘭の奮闘のおかげで千恵は殺されずに済み、最後は元気に新生活を送る姿が描かれていた。
想像の斜め上をいくトリックが多いことも、『名探偵コナン』のアニオリ回の魅力といえるかもしれない。特に初期のアニオリ回には強引かつ斬新なアイデアが多く、見返してみると新たな発見がある回も多い。これを機会に、初期のエピソードをあらためて振り返ってみてはいかがだろうか。
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