尾田栄一郎氏の描く人気少年漫画『ONE PIECE(ワンピース)』(集英社)。物語は最終章に突入し、さまざまな伏線が回収されつつあるが、いまだ大きな謎として残されているのが「空白の100年」についてである。
作中の時間軸の900年前から100年間の出来事の痕跡は不自然なまでに消されており、世界政府はこの時期の歴史研究をかたくなに禁じてきた。
しかし、作中にはその空白の100年の出来事を知っていると思われるキャラも登場。彼らは世界の真実を知る数少ない存在であり、物語の核心にも深く関わっているかもしれない。
そこで本記事では空白の100年を知っているであろう人物を取り上げ、その正体や分かっている情報について振り返っていこう。
※本記事には作品の核心部分の内容を含みます。
■空白の100年を生き、ジョイボーイと関係が深そうな「現在も生きる巨大な象」
空白の100年に実在した最重要人物として知られているのが「ジョイボーイ」である。作中、魚人島編で初めてその名前が明かされ、後にベガパンクの放送の中で「原初の海賊」とも呼ばれていた人物だ。
空白の100年の出来事などが記された「歴史の本文(ポーネグリフ)」の1つが魚人島の海の森にあり、そこにはジョイボーイという人物が当時の人魚姫に宛てた謝罪文が刻まれていた。
そんなジョイボーイの属した巨大な王国は極めて強固で、彼は20の王国との対立を巻き起こした中心人物とされている。また、ラフテルで“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”を発見したゴールド・ロジャーは、その宝を残したのがジョイボーイであることも明かしている。
そんなジョイボーイとの深い関係がありそうなのが、1000年以上も生き続け、海を歩き続ける巨大な象「象主(ズニーシャ)」である。
ワノ国編でルフィが悪魔の実の能力を覚醒。それを感じ取ったズニーシャは、「ジョイボーイが帰ってきた」と語った。ズニーシャは、ジョイボーイのかつての仲間であり、大昔に犯した罪の罰として永遠に海を歩き続けているという。
ズニーシャとジョイボーイがどのような関係だったのかはいまだ不明だが、先述の通り、ルフィが能力を覚醒した際は800年ぶりに聞く解放のドラムの音(ニカが現れる時に轟く独特のリズム)に心躍らせており、空白の100年及びジョイボーイと深く関わっているのは間違いない。
■まさかの当事者? 「トキトキの実」の能力で時を超えた光月トキ
光月トキ(旧姓、天月トキ)は、「トキトキの実」の能力者として自分や他人を未来へ飛ばすことができる人物だ。初登場時は20代の女性だったが、実際に生まれたのは800年以上前であり、空白の100年の時代に生まれた人物であることが分かっている。
自他を未来に飛ばす能力を使い、少しずつ時代を移動しながら、最終的に光月おでんと出会い、結婚してモモの助と日和という2児をもうけた。
旧姓は天月で、ワノ国の光月家やルナーリア族など、「月」に関連した名を持つ一族には重要人物が多いことから、彼女の血筋も何らかの重要な立場にあったのかもしれない。
カイドウの追手が迫る中、息子のモモの助や錦えもんらを自らの能力で未来へと飛ばしたトキ。そして死の間際に「月は夜明けを知らぬ君 叶わばその一念は 二十年を編む月夜に九つの影を落とし まばゆき夜明けを知る君と成る」という予言めいた言葉を遺した。
そして、トキやおでんが命を落としてから20年後、この予言通りモモの助たちはルフィらの力を借りて、カイドウを打倒したのである。
トキは、空白の100年の時代に生まれた人物ながら、当時のことは多くを語らなかった。「彼女は何を知っていたのか」「なぜワノ国を目指したのか」など、多くの謎が残されている。
またトキの死後、「トキトキの実」は世界のどこかに再び実を結んでいるはずだが、今のところ後継の能力者は明らかになっていない。非常に特殊な能力なだけに、どこかで再び物語に関わってくる可能性は否定できないだろう。


