■地球を踏み抜き、叩きこむゲバル渾身の一打…『範馬刃牙』地球の核を捉える拳

 1991年から『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて連載が始まった『グラップラー刃牙』から続く『刃牙』シリーズは、地上最強を目指す少年・範馬刃牙が、さまざまな強敵と死闘を繰り広げながら成長していく格闘漫画だ。

 板垣恵介さんが描く本作は、今年2月からは原作の第4部にあたる『刃牙道』が、Netflixにて世界独占配信されており、人気を博している。

 個性的なキャラクターがひしめく本作だが、なかでも凄まじいスケールの大技を放ったのが、第3部『範馬刃牙』に登場したJ・ゲバルだ。

 幼少期から忍術を叩き込まれてきたゲバルは、米国の凶悪な囚人たちを収容するアリゾナ州立刑務所「ブラックペンタゴン」で、No.2の実力者「ミスター2(セカン)」として畏れられている。

 彼は刑務所の頂点に君臨するビスケット・オリバに戦いを挑み、刃牙をはじめ、多くの観衆が見守るなかで激戦を繰り広げた。

 一進一退の攻防の末、ゲバルは決着をつけるべく、ついに自身が持つ最大の技を発動。その秘技とは、己が踏みしめている地面を真下に踏み抜くことで地球の核の硬さを捉え、その反発力を自身の拳に乗せて放つという、常識を超えた一撃だった。

 相手を打ち上げる強烈な一撃を放ち、オリバに勝利したかに思えた。だが、その勝利した光景はゲバルが見ていた夢に過ぎず、実はオリバのカウンター攻撃によって顔面を叩き潰され、ゲバルはノックアウトしていたのである。

 結果的に技自体は不発に終わってしまったが、地球そのものを利用するというとんでもない発想は、多くの読者に衝撃を与えた。もし、あのゲバルの奥義が実際に炸裂していたらどうなっていたのか……。いかにもスケールの大きさを感じさせる説明だっただけに、その威力を想像するとワクワクしてしまう幻の大技である。

 

 今回紹介した技は、どれも使用者にとって切り札だったはずの大技ばかりであり、物語の重要な局面で繰り出そうとしたものばかりだ。

 漫画では不発に終わったものの、ゲームなどの他メディアでそのビジュアルや効果が補完されたものもあり、原作を良く知るファンにとっては「もし作中で決まっていたら?」という妄想をかき立てられる要素となっている。

 もし、これらの大技が実際炸裂していれば、その後の物語の展開は変わっていただろうか。作中で不発に終わったからこそ、かえって読者の記憶に強く刻まれた「幻の必殺技」といえるのではないだろうか。

 

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