■「高校生の妊娠」を軸にしたシリアスな物語:松岡茉優
第2期において物語の軸を担ったのが、松岡茉優さん演じる志条あゆなだ。
当時19歳の松岡さんが演じたあゆなは、学級副委員長を務める優等生。冷静で大人びた雰囲気を持つ少女なのだが、菊池風磨さん演じる学級委員で恋人の葛木隆一との間に子どもを授かることになる。
第1話から妊娠をほのめかすシーンがあり、最終話まで全11話を通して展開されるあゆなの物語は「高校生の妊娠」という極めて重いテーマと真摯に向き合い続けるものであり、第2期のドラマ性そのものを支えていた。
周囲に事実を隠しながら葛藤する姿、そして鬼塚の言葉に背中を押され、自らの意思で出産を決意するまでの過程、そして父親としての覚悟に揺れる隆一との関係性も丁寧に描かれている。そうした複雑な心の揺れを繊細に演じ切った松岡さんの表現力は、当時から圧巻だ。
また、プライベートでも親友として知られる松岡さんと伊藤さんは、本作での共演を機に一気に距離を縮めたという。最終回、体育館で行われたあゆなと隆一の結婚式シーンでは、実生活でも本当に親友同士という関係性もあり、2人とも実際に号泣してしまったという感動エピソードも残されている。
『GTO』第2期の教室には、後に日本のエンタメ界を牽引する若き才能が集まっていた。いじめ、不登校、妊娠といったシリアスなテーマに対し、若き日の彼女たちが真正面から向き合ったからこそ、その演技は強い説得力を持っていたのである。
「反町版こそ至高」という評価が根強いのも事実だが、次世代を担う若きスターたちが瑞々しくも鋭い輝きを放ったAKIRA版第2期もまた、見逃せない名作であった。



