■初の声優業・初の主演挑戦、歌手のレッスンも

ーー急に初声優で初主演が決まり、お稽古が始まった?

太田 当時の音響監督さんとは今でもお付き合いがあるんですが、その方にレッスンを始めていただきました。その前に、『魔法の天使クリィミーマミ』を収録予定のスタジオで、アニメの収録風景を見せていただいたんですよ。声優さんたちの演技を間近で見られました。

ーーその一方で、歌手としてのレッスンもされていましたか?

太田 演技の練習後に歌のレッスンですね。役柄的に、まず何をやるべきかさっぱりわからなくて、「これをやって」「あれをやって」と言われるがまま、されるがままにやっていました。いざ収録が始まると、周りは有名な声優さんばかりで。水島裕さん(大伴俊夫役)は結構「こうしたほうがいいよ」とかちょこちょこ教えてくださってなんとか声を入れていたんですが、私は必ず居残りしていました。音響監督さんとマンツーマンで演出を受けてアフレコをやり直していましたね。

ーー音響監督さんはどんな方でしたか? 藤山房延(現:藤山房伸)さんですよね。

太田 そう! 藤山さん! ただただ優しい、お父さんのような方。包みこんでくれる愛情を感じる人で、「ここはこういう感じで表現するんだよ」と優しく教えてくれました。

ーー昭和の芸能界はすごくスパルタなイメージがありましたが、そうではないんですね。

太田 いや、芸能界は本当にスパルタでしたよ。『魔法の天使クリィミーマミ』の現場だけはすごく優しい雰囲気で。いや〜、こんな空間があるんだな〜、みたいな。いい現場でした。

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