1983年に任天堂からファミリーコンピュータが発売され、家庭用ゲーム機の普及は一気に進んだ。クリエイターたちは創意工夫を凝らして数多くの人気ゲームを生み出したが、ファミコンで扱えるデータ容量は小さく、特に映像表現の面では限界があった。
ところが、1990年にスーパーファミコンが発売されると、ゲーム機の性能が上がって容量も大幅に増加、グラフィックが格段に進歩する。
その結果、それまでゲーム内での細かい表現が難しかった女性キャラも、グラフィックの進化によって一気に存在感が増したのである。
たとえば、カプコンの人気タイトル『ストリートファイター』シリーズに登場した春麗やキャミィは、スーパーファミコン版でもその美しさが見事に表現され、多くのファンを驚かせた。
そこで今回は、スーパーファミコンソフトにおいて、個人的にその強さと美しさに魅了させられた、さまざまな方向性の美女キャラたちを振り返ってみたい。
※本記事には各作品の内容を含みます。
■スーファミのギリギリを攻めたセクシーな姿が忘れられない!(ちちびんたリカ)
まずは『パロディウスだ! ~神話からお笑いへ~』(1992年・コナミ)に登場した少々クセの強い美女キャラ「ちちびんたリカ」から紹介したい。
同作は、コナミの名作『グラディウス』や『ツインビー』などの要素を取り入れたパロディシューティングゲームで、最初にアーケード版が登場。その後、ファミコンやゲームボーイ、PCエンジンなどに移植され、スーパーファミコン版も発売された。
そのステージ2の後半から登場する中ボスが、ちちびんたリカだ。実は先に発売されたファミコン版ではハード面の制約や倫理的な問題もあって、ちちびんたリカではなく、ミス・ミシタリーナという、まったく異なるキャラに差し替えられるという悲しい事情があった。
しかし、スーパーファミコン版では、ついにちちびんたリカが実装された。ステージ2の途中、ちちびんたリカは画面外からカニ歩きでその巨大な姿を現す。
セクシーなサンバ衣装に身を包んだ、美しい女性の姿をしたちちびんたリカ。ガニ股でゆっくりと移動し、方向転換する際には「あ~ん」という妖艶なボイスまで披露する。残念ながら、アーケード版にあった腰振りダンスまでは再現されなかったが、当時のチビッコにとっては少々刺激の強いボスだったかもしれない。
■いかつい見た目と中身のギャップがたまらない(サムス・アラン)
『メトロイド』(任天堂)は、1986年にファミコンのディスクシステム用ソフトとして第1作が発売されたアクションゲーム。実は主人公のサムス・アランは、当時珍しい女性主人公だった。
常にいかついパワードスーツを着ているサムスが女性だと分かるのは、クリア時間の条件を満たした場合のエンディングのみ。しかもファミコンのドット絵なので、どんな女性なのか正直よく分からなかった。
そんな『メトロイド』シリーズの3作目にあたる『スーパーメトロイド』が、1994年にスーパーファミコンで発売された。同作のオープニング映像では、パワードスーツごしにサムスの美しい顔が描かれており、「サムスは、実は美しい女性である」ということをあらためてプレイヤーに気づかせてくれた。
そして例によってクリア時間に応じて、エンディングでサムスが素顔を見せてくれる演出は健在。ここでファミコン版ではよく分からなかった美しい金髪や、鍛え抜かれて引き締まった肉体までしっかり確認することができる。
武骨なパワードスーツに身を包んだ人物の正体が美しい女性というギャップは、『メトロイド』シリーズを象徴する大きな魅力といえるだろう。


