■銀からウィード、そしてオリオンへ…!現在も続く奥羽軍の壮大な血脈
『銀牙ー流れ星 銀ー』はコミックス全18巻で完結したが、奥羽軍の戦いの歴史はこれで終わりではなかった。1999年からは、銀の息子・ウィードを主人公とした続編『銀牙伝説WEED』(全60巻)の連載が開始される。
平和な犬の世界を作るため、仲間を集めて巨大な悪と戦いながら成長していくウィードの姿は、かつての若き日の銀と重なるものであった。
さらに物語は世代を超え、銀の孫(ウィードの息子)にあたるオリオンが主人公の『銀牙伝説WEEDオリオン』、赤カブトの血を引く新たな熊軍団との再戦を描く『銀牙~THE LAST WARS~』、そして『銀牙伝説ノア』『〜銀牙伝説〜レクイエム』と、タイトルと世代を変えながら、現在に至るまで連載が続いているのだ。
『銀牙』シリーズは犬たちが覇権争いを繰り広げ、まるで人間界の任侠もののように世代を超えて受け継がれていく、いわば「犬の大河ロマン」と言えるだろう。そこには、人間社会にも通じる義理人情やリーダーとしての苦悩が描かれており、大人になった今読み返しても胸が熱くなる魅力に満ちているのである。
『銀牙ー流れ星 銀ー』は犬たちの熱き戦いを中心に描かれているが、連載当時は別の楽しみ方もあった。犬がメインの少年漫画というのは当時非常に珍しく、本作をきっかけに秋田犬やグレートデンといった犬種を覚えたという読者も少なくなかっただろう。
また血なまぐさいバトルだけではなく、人間と犬との信頼関係や、親子愛、そしてクロスとベンの恋愛模様も印象的だった。アニメの最終回しか知らないという方は、ぜひ一度原作を手に取り、世代を超えて受け継がれる「奥羽軍」の果てしない歴史に触れてみてはいかがだろうか。


