■異世界の装置が動き出す「Xbox(初代)」
2001年(日本では2002年)発売の初代「Xbox」。あのマイクロソフトが満を持して送り出したゲームハードで、当時は「アメリカから来た未知のマシン」という印象が強かった。その起動画面もまた、未知のイメージをそのまま形にしたような内容だった。
研究施設を思わせる薄暗い空間に、緑色のエネルギー体がうごめく。やがてその光が凝縮され、巨大な「X」のロゴが浮かび上がるという演出。その瞬間、まるで異世界にある装置が動き出したかのような迫力があった。
映像に合わせてズンズンと響くサウンドは、不穏なのにどこか心を惹きつける魅力がある。日本のゲームハードにはあまり見られなかった異質さが際立ち、「なんだか怖い」「でも未来っぽくてかっこいい」と話題になったのも頷ける。
新時代の到来と、どこかの異星文明を思わせる雰囲気を醸し出した、不思議な数秒間だった。
ゲーム機の起動画面は、単なるシステムの起動を教えるだけでなく、「これからどんな世界に連れていってくれるのか」というプレイヤーの期待を象徴する存在だった。それぞれのメーカーが、ほんの数秒の起動画面に、自社の哲学や未来像を込めていたようにも思える。
不気味さと未来感が入り混じったその瞬間は、ハードごとの個性をアピールする表現の場のようにも見えた。電源を入れたときの“音”と“光”は、プレイヤーの忘れられない記憶として刷り込まれている。「なんだか不気味」「でも、あの音を聞くとワクワクする」という感覚を刻んだ、90年代から2000年代のゲーム起動画面は、いくつになっても忘れがたいものだ。


